言い訳なんですけど、朝早くて、ゴミを捨てようとどうでもいい格好をしていたのと、いつもだったら誰も乗ってこないので覚悟をしていなかったというのもあるのですが、珍しく乗っていたエレベーターが途中の階で止まり、乗ってくる方がいらっしゃいました。
その女性の方はエレベーターのドアが空いたらとても清々しく「おはようございます!」と挨拶をしてくださいました。
滑舌良く、ハッキリした声で、でも圧をまったく感じない爽やかな挨拶でハッとしましたが、なにぶん誰かに遭遇することをまったく覚悟していなかったために反射的に鈍く、
「あ、おはようござっす...」
とかショボい挨拶をしてしまいました。その方、1階に到着してドアが空いたら、
「失礼します!」
と、また大変気持ちの良い挨拶をしてくださいまして、それも覚悟できてなかったので、
「は〜い...」
って、いや、俺なんで上から目線なんだよ、ってかショボい返事だな!
とゴミを捨てながら反省しました。
挨拶ができない人がいる、なんて話よくありますが、『挨拶をした/してない』という事実だけが重要なのではなく、どれだけ相手に対して「挨拶の中に込めた気持ち」を伝えられるかが大切だと痛感しました。
自分はこれまでそんな挨拶をしてきただろうか。
音大に入学して、最初に先輩方からまず言われたことは音楽の話ではなく挨拶のことでした。トランペットの先輩、他の楽器の先輩、当然ながら卒業生や先生や職員の方に会ったら自分から率先して挨拶をすること。同級生同士もきちんと挨拶をすること。誰だかわからない人にも挨拶をすること。
どんな業界でも、どんな場面でも同じように挨拶はとても大切だと思いますし、挨拶に立場などなく、上も下も関係なくとにかく自分から率先してするものです。
ちょっと気を抜くとそれを忘れてしまいがちの自分にとって、エレベーターで清々しい挨拶をしてくださった方には大切なことを気付かせていただき感謝しています。
荻原明(おぎわらあきら)
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