スーパーマーケットは近所に2店舗あり、それぞれ使い分けています。
ひとつはとても現代的なスーパーでイオンとか、そういった感じの広々スーパー。良いものをそれなりに取り入れている感じなので、例えばオリーブオイルひとつとっても何十種類も揃ってる。
こういうお店は見てるだけでも楽しい。でもお値段もそれなり。
いや、このお店は至って普通の価格帯で、そう思えないのは、もう1つのスーパーが安すぎるからかもしれません。
というスーパーは地元に昔から支持されている老舗。
安く仕入れて安く売るをモットーにしているかどうかはわからないけれど、とにかく安い。値段最優先、品質自己責任。その日に高かったものは仕入れない主義らしく、無いものは無い。でも翌日は大量に売ってたりするギャンブル要素の強いスーパーです。
かと言って、品数が少ないわけではなく、とても充実しています。
どのくらい充実しているかと言うと、人の通る道が無いんです。品物の間を縫って歩くような感じ。
だから買い忘れなんてあったら大変ですよ。川の上流に向かって泳ぐ鮭の気持ちは、このお店で初めて体感しました。
昨日偶然入った時間、タイムセールとやらをやっていて、いつも以上にお客さんでごった返していました。僕は買うものも決めていたので、早々に選んですぐレジに向かおうとしたら、すべてのレジに長蛇の列。店の壁まで列がありましたから、およそ50mくらいはそれぞれお客さんが並んでいたと思います。こんな光景見たことない。
でも待っていても列が短くなる気配が一向になかったので、しかたなく並ぶことにしました。
このお店のレジは少々変わっていて、4つあるうちの中央2つはレジの人が向かい合っていて、でもお客さんの列は1列なんですね。
ですから、中央を選んだ方が2倍早いわけです。もちろんいつもそこに並びますし、昨日もそうでした。
しかしですね、なんか様子がおかしいんですよ。僕の並んでいた列が停滞しているわけではなく、図で言うところの左の列の進みがとても速い。
買う量が少ない人ばかりが並んでいる可能性も否めないのですが、それを踏まえたとしてもだいぶ速い。
並んでいる列が少しレジに近づいてきてその理由がわかりました。
「あ、できる人だ」
図の左のレジを担当していたおばちゃんは、僕の知る限り長年レジのお仕事をされていて、「華麗なるレジさばき」スキルを持っています。
レジが速い人って、往往にして雑じゃないですか。でもこの人は違う。一見速そうに見えない丁寧な動きで、気づくとお釣りを持たされているような感じ。
ああ、本当にできる人だ。
いつもはそれほどわからなかったけれど、昨日のような長蛇の列だとその凄まじいレジさばきスピードがはっきり見えました。
そのスピードたるや僕が並んでいた中央レジの3倍。
良いもの見せてもらいました。僕は20分並びましたけどね!
最近のレジって、自販機みたいにお金をレジに入れると自動で計算してお釣りを出すじゃないですか。だから手だけ動かせば仕事はできてしまうのですが、この「できる」レジの人のすごいところは、支払いトレーに置いたお金を自分で計算して、お釣りを瞬時に理解しているんです。
例えば、
レジ「1827円です」
(2052円トレーに置く)
レジ(目視で瞬間的に)「はい225円」
お釣りの金額はお客さんに言うというよりも、自分の頭で考えて確認をしているように感じます。
多分、そろばんやってたんじゃないかな。頭の回転が速い。
頭の回転が速い人は、引き出しを沢山持っているのでイレギュラーなことが起こってもテンパったり考え込むことがありません。そういった点もレジさばきの速さに影響しているのだと思います。
どの世界にもプロフェッショナルっていますよね。
素晴らしい。
荻原明(おぎわらあきら)
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