「若者の〇〇離れ」は、もはやネタでしかありませんが、まさかワサビまで来るとは思いませんでした。食べ物を出し始めたらキリがない=マスコミのネタ切れってことですかね。
1年に1回、土用の丑の日の前日にうなぎを食べに行きます。当日はお店が混むので前日。
そのお店のうなぎは、わさびとおろし器が付いてきて、自分でショリショリ擦ってうなぎに乗せて食べるという何とも贅沢な逸品です。山椒も良いのですが、わさびとの相性がとても良い。脂っこいものとわさびは合うんですよね。
脂っこいものと言えば、20代の頃に指導していた部活の顧問の先生にお声がけいただいて焼肉屋さんへ連れていってもらったことがあります。最近よくある網の真上に換気扇が付いているタイプではなく、各テーブルに焼肉台が置かれて焼くタイプだったので店の中が煙で満ちている、そんなお店。
顧問の先生は一皿確か1万くらいする最上級のお肉を注文し、陶芸家が作ったような立派なお皿に盛られたお肉が登場しました。このお肉はほぼ焼く必要がないらしく、表面を軽く炙るだけで十分だと言われ、さらにはこれをタレではなくわさびでいただくとのこと。この時、初めてわさびでお肉を食べましたが、これが想像を超えた美味しさだったことを今でも覚えています。
高校生の時からずっとレッスンを受けていたトランペットの師匠に、先生行きつけのお寿司屋さんに連れていってもらったことがあります。まだ大学卒業していなかった頃だと思うのですが、何せ回らないお寿司者さんなど行ったことなく、しかも師匠とサシでお寿司屋さんなんて緊張するばかりだったのですが、大将が出してくださった手巻きの中を見ると緑色の細切りの何かがたくさん入っていて、何だろうと思っていたら「わさび巻きだよ。辛いよ!」とニヤニヤしていて、出されたものを拒否するなんてできないので、覚悟して食べたら、それはもう美味しくて、風味豊かで全然辛くなかったんです。
大将と師匠は知っていたから笑っていましたが、当時の僕は、まさかわさびが寿司ネタになるなんて思いも寄らなかったので驚くばかりでした。わさびはすりおろすと辛くなるので、細切りだと辛くないのだそうです。
そんな風にして、わさびの美味しさを数年ごとに経験してきたわけですが、一方で家の冷蔵庫に保管しているチューブタイブのワサビは、本当に辛いですよね。ちょっと分量間違えると鼻の奥がツーンとなって涙が出る。でも、ごく少量、ネギトロ丼とか冷たいお蕎麦に付けて食べると美味しいんですよねこれも。
決して高級なものだから、というだけでなく、その食材を美味しく食べられる方法を知れば、どんなものでも大概は肯定的に受け止められると思っています。
逆に言えば悪印象を与えてしまう食べ方をすれば、その食材がキライになってしまうことだってあるわけで、僕個人の見解では根拠のない(アレルギーなどを除く)好き嫌いのほとんどは美味しいものを食べれば払拭されると考えています。
荻原明(おぎわらあきら)
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