ニセ夏目

神楽坂ではやたら「夏目漱石」を目にしました。



いや、本人じゃなくて。


お恥ずかしい話ですが、神楽坂駅は漱石が住んでいたところにほど近く、「坊ちゃん」の主人公が飯田橋の東京理科大出身という設定だったり、いろいろ関係が深い街だったのですね。知りませんでした。


それにしても、文豪は数多かれど、「夏目漱石」というワードはいたるところで耳にします。


多すぎるくらいに。



で、ちょっとヤホーで調べてみたんです。ヤホー。



そしたら、すごいですね。




これは東京だけなのですが、同じサイトに、


全国版って。


まあ、ここに掲載されているのは、多分事実だと思うのですが、もっとミクロに見てみると、きっとこんなもんじゃないですよね。


「夏目漱石がウチの店の団子を買った」だとか「うちのひいおばあちゃんは実際に会ったことがある」とか。相当あると思うんですよ。


確かに、有名人が移動すればそのぶん出没ネタが増えるのは当然ですが、それにしてもちょっと多すぎじゃないですか?


そこで僕は思いました。



ニセモノがいる。




今でこそ有名人はメディアに露出するからみんな顔も声も知っていて、ニセモノなんてすぐバレるでしょうが、100年前ですからね。そのへんは確認するすべもない。



ニセ漱石「えー、夏目と申します」
団子屋「えっ!あの夏目漱石さん?」
ニセ漱石「いかにも」
団子屋「そりゃすごい!こ、これ持ってってくれ!(団子渡す)」


そして現在も「ウチの店に夏目漱石が来てね、」と伝説に。

看板出しちゃってね。

こんな展開多かったんじゃないかなあ。しかもニセ夏目は全国各地にいたんじゃないかああ。



いたと思うんだよねぇ、ニセ夏目。









荻原明(おぎわらあきら)










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