東京に住んで何年経つんだか、六本木ヒルズというケッタイな場所に初めて行きました。
どうもこういうシャレオツな場所は落ち着かない。サントリーホールのある赤坂アークヒルズとか、虎ノ門ヒルズ、みなとみらいとかも同様で(横浜出身なのに!)、そんな場所にいるとDNAが「オマエハココノニンゲンジャナイ,タチサレ」と呼びかけているような感覚に陥ります。
そんなDNAの警告に反してでも向かった先は
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THE ドラえもん展 TOKYO 2017!
両親が招待券が当たった、と譲ってくれたのでした。ありがたや。
これはドラえもんをテーマに国内の様々なアーティストがユニークな視点で手がけた作品の展覧会です。
川崎にある藤子・F・不二雄ミュージアムとは全然違う。
※この先、作品の写真がものすごい出てきます。かなりネタバレしますので、これから展覧会に行く方で作品を見たくない場合は進まないほうがよろしいかと思います。
一番最初にドーンと登場したのは村上隆氏によるドラえもん。
でかい。
村上氏のモチーフである花と一緒に結構古めなドラえもんのキャラクターが散りばめられています。
ピー助とか
リサイタルとか。
この作品の一番右下を見ると、こんな感じになってまして、
この巨大な作品を一番端っこから、でもすべてを見渡せる角度でお父さんとお母さんが優しく見ているこの構図に愛を感じました。
多分ですが、お父さんお母さんはここにしかいません。(よーく見たら中央付近にガミガミしてるお母さんがいました)
全部紹介すると大変なので衝撃的だったものだけここに掲載しますが、福田美蘭氏の作品がとても秀逸でした。
僕は知らなかったのですが、レンブラントの自画像にこんな作品があります。
この背景にある2つの曲線が何なのか、物議を醸しているそうなんですがなんと福田氏はこんな解釈(?)をしてしまいました。
衝撃。
福田氏の作品は隣にもう一点あって、それもすごいです。
ここで何十分居座っていたんだろうか。
他にも本当にユニークな解釈でドラえもんを作品化していくアーティストさんたち。
ドラや菌!
背景も素敵。
映画の鉄人兵団がモチーフなんですが、この絵も衝撃でした。
ドラえもんのドレスなので「ドラス」だそうです。うん。
アーティストの頭の中ってどうなっちゃってるんだろうという気持ちがフツフツと湧きあがると同時に、いかに自分が凡人か思い知らされる展覧会でした。
この展覧会は映像作品などいくつか撮影禁止なものもあったので紹介できませんでしたが、漫画家のしりあがり寿氏の「劣化防止スプレー」というアニメ作品が最高にぶっ飛んでいて、いや、しりあがりワールドとしては平常運転なのかもしれませんが、やはりドラえもんが氏の手にかかった世界観は衝撃的すぎて、
缶バッヂとクリアファイルを買ってしまいました。この缶バッヂ、シャーゲルの楽器ケースに付けようかな。
ここで紹介したのはほんの少しなので、興味あったらぜひ行ってみてください。
ただ、見てもらってわかる通りドラえもんと言ってもオマージュやパロディが理解できる年齢以上の人が見て楽しむ展覧会だと思います。それを知ってか知らずか、小さな子どもを連れた人が何組かいましたが、最初の村上隆作品以外、子どもはみんな完全に興味を失って帰りたがっているだけでした。しりあがり氏のアニメを見たら泣くかもしれません。
小さい子と一緒に行くなら藤子・F・不二雄ミュージアムのほうがオススメです。
外に出たらけやき坂がこんなイルミネーションでキラッキラでした。
あれでしょ、あの、インスタ映えってやつ?それ狙って写真撮ってる感じの人たちがたくさんいたんで、僕も真似てみたんですが、ずっと心の中で
↑ DNA「ハヤクココカラタチサレ サモナイトイノチニカカワル」
と言われたので早々に立ち去り、地元で焼き鳥食って帰りました。ああ落ち着く。
荻原明(おぎわらあきら)
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