せっかちな人の末路

せっかちな人は嫌いです。


なぜなら非効率的だから。



僕は基本、効率的に生きようと努力しておりまして、できるだけ複数の物事を同時進行させて無駄のない時間を過ごそうと心がけています。



同時進行最高。



そんななので頭がフル回転していることが多く、常に体が休まらないので22時になると電池切れを起こし、寝落ちします。



しかし、これをせっかちと捉えられては困ります。全然違う!

効率良く行動するために無駄のない時間を過ごすのと、せっかちは全然違うんです!




せっかちな人って、ルールとか周りの人など関係なく、自分に必要としていないことを拒否したり省略する人です。そのために自己中心的になりがち。


例えば、赤信号が待てない。

飲食店で注文してから来るまでイライラして文句言ったり、一旦レジに並んだのに、進みが悪くて文句言ったり途中で買うのやめたり。



そんなせっかちな人が併発するのが「ミス」です。



特に多いのが忘れ物。目的達成に意識を向けすぎてしまい、現状の把握や確認作業を怠ってしまうことが原因です。



効率良く生きようとする場合、忘れ物をして戻るなど一番あってはならない状況。だから確認は慎重になる。しかし、じっくり確認はしない。動きながら、他のことをしながら。これはせっかちではありません!




せっかちな人は、別に急いでいるわけではありません。ただ自分にとって不要だと感じることを削除したいだけなのです。目的に対してまっしぐらなのです。だからそこに発生する過程はいらない。結果がすべて。



そこでちょっと考えてみました。




せっかちな人にとって「移動時間」は消滅して欲しい存在ナンバーワンです。



俺はコーヒーが飲みたい。

 ↓

今この場所がスタバであって欲しい。

 ↓

瞬間移動したい。

 ↓

どこでもドアが欲しい。




ではせっかちな人にどこでもドアを与えてみましょう。


大変重宝するはずです。


なんて便利なんだ、なんてストレスがないのだ、これだよ、俺が求めていたものは!



しかし使い続けていくうちに、そのスピード感に慣れ、再びせっかちな側面が現れ始めます。




どこでもドアってさ、ドアをくぐるの面倒じゃね?目的地をいちいち言わなきゃいけないのも面倒臭え。

 ↓

そもそも出かける準備をするのが面倒。

 ↓

起き上がるのが面倒。




せっかちな人の究極、それは



願った瞬間すべてが完了している(充足感や満足感は得たい)



これなんです。

思念だけで目的地に到着し、思念だけで満腹になり、思念だけですべてが完了できること。もはや宇宙的発想、人類を超越した存在。それは神か仏かあるいは...!



せっかちな人は願い続けます。その強い願いは精神と肉体を乖離させ、遂に魂だけを自由に移動させることに成功します。



精神は願ったところに瞬間で移動できるのに自分の体は部屋の中でゴロゴロ。


肉体的存在はないのに思念で相手の心に直接語りかける。せっかちな人の最終形態、それは生き霊。


そう、せっかちな人の末路、それは






赤信号が待てずに無視してズカズカと歩いていったオジサンが向かって行った先が喫煙所で、呆れ果てたので思いの丈を綴ってみました。



生き霊にはなりたくない。








荻原明(おぎわらあきら)



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