ビリビリ

トランペットを演奏されている方ならご存知かもしれない、リップフレキシビリティズです。


一冊まるごとリップスラー(指を使わないで音域を変化させる奏法)の教則本です。


ご覧の通りビリビリです。



ああ〜〜!くっそ〜〜!!吹けねぇズラ〜〜〜〜〜!!(ビリビリビリ)



とかじゃないです。そんなことしません。

経年劣化です。およそ25年ほど経過していて、高校生のときも音大生のときも、そして今は生徒さんのレッスンでも使っているのです。


だからって、いくらなんでも扱い悪いだろ、と言われればそれまでですが、とても狭いところに山のように楽譜を置いていて、ギュウギュウパンパンなので、こうなってしまいました。ごめんなさい。


音大生のときに使っていた楽譜って、今そのまま手元にあるものが極端に少ないんです。

僕は東京音楽大学というところに行ってまして、一応トランペット専攻生のための部屋がありました。一般大学で言えばサークル部屋みたいな感じでしょうか。どこまで公の部屋だったのかわかりませんが、ありました。

その部屋の中にカラーボックスを敷き詰めてロッカー的な使い方をしていて、ほとんどみんなそこにレッスンで使う楽譜やら、私物やらを詰め込んでいました。


カラーボックスですからね、鍵どころか扉もありませんから、誰でもすぐ中身を取り出すことができてしまいます。


するとどうなるか。察しがつくでしょけど。。。


「やべ!レッスンで使う教本忘れてきた!...あ、ここにあるじゃん。ちょっと借りるね〜」


そのままどこかに放置。

教本を勝手にもっていかれた人は、自分の教本がどこへ行ったかわからない。でも自分もレッスンで使う。


「ちょっと借りるね〜」


そして放置。


「あ!俺の教本がない!勝手にもってくなよ!これからレッスンだってのに...あ、

ちょっと借りるね〜」


(はじめに戻る)


使用頻度の高い教則本はこのように悪意のない窃盗によりほぼ全員の教本が紛失する、いや、正確に言えば本当に盗むつもりの人なんて誰もいないし、きっと大学の構内にはあるのですが、面白いくらいに紛失するんですよね。


現役の音大生はどうなのかわかりませんが、少なくとも僕が学生だった頃はこんな調子でした。


今となっては大変貴重な黄色のアーバンとか、ホントにどこいちゃったんだか。

あと、シルキーのピッコロトランペットのハードケースと、ホルトンのダブルケース(懐かしい)。このあたりが紛失したのを今でも覚えています。



なので、リップフレキシビリティズが盗難に遭わず、今も手元にあるのは奇跡的なのです。


...そう言えば表紙はどこいった??




探したらありました。

バラバラ。




ビリビリでバラバラ。







荻原明(おぎわらあきら)






本当はこのブログのタイトル「リップフレキシビリビリティズ」にしようと思ったけど、恥ずかしいからやめました(小声)

0コメント

  • 1000 / 1000