「ふともも展」という企画が開催中止になったと思えば、今度は「百合展」が中止。両方とも池袋マルイでの開催だそうです。
この企画に対してというよりも、以前からこのような話を聞くたびに思うことがあったので書きます。
「参加作家全員での展示・物販販売が難しいことになったので中止」というマルイ側の説明が、完全に意味不明。「ふともも展」が抗議で中止になったことの延長線上にあることは、明らか。ならばはっきり「レズはいかがわしい」と言ってくれたほうが、私のような被差別者のバイとしてはまだ納得できるわ。 https://t.co/NwUGH1UHKt
— 森奈津子 (@MORI_Natsuko) March 13, 2018
マルイとしては
「ふともも展を中止したのに、次のイベントにふともも展の作家さんがいるのは整合性がつかないではないか、と主催者と相談を続けてきましたが、『参加作家様全員での展示および物販販売をしたい』との意向により、中止が決まりました」
だそうです。
この「百合展」はこれまでに2回開催しているにも関わらず今回中止。これは確実に「ふともも展」の影響があってのことでしょう。
その「ふともも展」が中止になった理由のほうが理解できない、というか納得いかない。「メールや電話で『様々な人が出入りする大型商業施設に相応しくないイベントだ』とクレームがあったからだそうです。
このようなクレームや炎上が起こるとすぐ中止や削除をする最近のこの傾向がとても嫌です。
CMとかも多いですよね。あと例えば芸能人の子ども(成人)が犯罪で捕まると、なぜか親が活動自粛したり、出演している番組が編集されたり放送中止になるのもおかしいと思う。
主催側(特に放送局や大企業)は、事を荒立てないように、他に影響が出ないように穏便に済ましたい、「わたしたちはみなさんの意見をきちんと聞き、取り込んでいますよ」と示したいのかもしれない。けれど、企業側は催し物の企画段階で何度も会議を重ね、その際に起こるリスクも絶対話題に出て、それ覚悟で企画を進めているはずですよね(現場にいないから真相はわからないけど)。
それなのに、ネガティブな方向で話題になるとすぐ中止。
何をそんなにビビってるんですか?あなたたちにはプライドはないのか?って思うのです。そんなこと覚悟の上だったんじゃないの?と。
そういえばこんなのもありました。これは衝撃でした。
音のクレームは本当に多いし、音楽を生業としている者として他人事じゃない。実際これまでに何度も何度もクレームを受けました。
そりゃ確かにね、信じられない数の真っ当な批判が来たり、法律的に問題があったり、賛成する人が圧倒的少数であれば考え直す必要もあるかと思いますが、問題なのは、内容がどうであれ強いマイノリティの意見が通ってしまうこんな世の中じゃ"POISON"。(言ってる意味がわからない方はこちら)
以前Twitterで見かけたのですが、何かのPCソフトの操作性や機能に納得している多くのユーザーはメーカーに対して何も意見を言わないのに対し、何らかの理由で不満を持ったごく少数のユーザーは企業に対して強い意見やクレームを言います。
企業側がそのクレームを無視できずに次のバージョンアップで改善をしますが、今度はそれまで納得していた多くのユーザーが使いにくさを感じ、結果的にユーザーが大幅に減ってしまう、改善が改悪になる興味深い話がありました。
こんなことも起こるわけです。
だから企業や発信側はもっとプライドを持って欲しい。
ちょっとくらいのクレームで考えがブレてしまうような脆弱な精神でいてほしくない。
ここ数年非常に話題になっていますが、教育現場がひどい有様ですよね。この要因のひとつが、モンスターペアレントの意見を聞き入れたからだと思っています。
モンスターペアレントは自分の子どものことを最優先したクレームを投げるので、学校全体がどうなるかなど知ったことではありません。しかし、多くの人間が働き、学ぶ空間で、個人の都合を受け入れてしまえば矛盾が生じるのは当然です。しかもそれが矛盾とわかって受けとめざるを得なくなっているのが現場の教員です。
学校の先生が生徒にも親にも組織の上にも訴えることができずに自分をすり減らしているわけです。
こんなおかしい話、あってはなりません
意見を聞く姿勢は大切ですが、「このラインより内側は絶対に譲りません」という確固たる態度をとらなければ誰かが犠牲になってしまう。
以前小売店でバイトをしていたことがあります。小売店は勘違いクレーマーの宝庫なのは周知の事実
で、「お客様は神様です」を取り違え、おかしなクレームをつけてくる。
しかしバイト店員としては、店側から指示されたマニュアル通りの対応をしなければなりません。
例えばレシートは絶対渡すと決まっています。しかし渡したら「そんなのいらねーんだよ!」と激怒されます。
お釣りに紙幣が複数枚あるときは自分ひとりでまず確認し、その後お客さんと一緒に確認するという決まりがあります。しかし「急いでるんだから早く渡せ」と金を掴み取られたことがあります。
2点以上購入した場合、袋に必ず入れる決まりがあります。「袋なんていらねーよ!」と怒鳴られることもありましたし、袋にいれて渡したらその場でビリビリに破いてビニールを投げつけられたことがあります。
わたしは奴隷ですか?
あなたの召使いですか?
人間の醜さをたくさん経験したバイトでした。
僕には絶対に合わない仕事でした。何が合わないって、普通の店員は我慢するんですよ。でもそんなの無理。店がどうなろうと知ったことではなく、それよりも自分がずっと大切だから、おかしいことはおかしいと言うし、毅然とした態度で接しました。
もともと小売店で声を荒げてクレームを言う人は、何らかの理由で冷静さを失っているだけの人が多いので、言葉の中身がまったくないのです。だから簡単に論破できるんでます。
で、捨て台詞を吐いて退散していきます。いい気味←絶対この仕事向いてなかった。
でもね、中身のないクレームにいちいち耳を傾けていたら店なんて潰れてしまう。「ウチの店はこういう方針でやっていきます!」というしっかりしたプライドを示し、そのお店の方針に納得してくれる客だに絞られたほうが絶対安定するし、店のクオリティが上がると思うのです。こういうのブランディングって言うんでしたっけ?
ともかく、どんな場面であってもマイノリティなクレームなんていちいち真に受ける必要ないと思うんですよね。
だって、「ハッ!」とさせられる意見は、聞いた瞬間に「ハッ!」とするんだから。それ以外は聞く必要ないでしょう。
クレーム上等
炎上上等
夜露死苦!
みんなもっとプライドを強く持って生きようよ。
荻原明(おぎわらあきら)
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