ハイノート本は情報を遮断して書き続ける


ただ、正直なところあらかじめすべての原稿を用意して小出しに公開しているわけではなく、更新のたびに書いています。


もちろんこの企画を始める前にあらかじめ全体の内容や展開は決定した上での作業ですが、一気に書き進めてしまうよりも、少しずつ進めていったほうが精査できたり、矛盾したことや「もっとこの順番や展開のほうがよかったなあ」と思うことも少なくなりそうだと思っています。


まとまった時間が取れないということも理由ですが...。


結果的に隔週公開になっており、進行が遅くてヤキモキさせてしまっているかもしれません。ごめんなさい。


でもそんなこんなで昨年10月から始まったハイノート本の原稿公開も気がつけば第3章の終盤。

先日公開した最新記事は「音域変化と発音変化について2」と題し、この本の最も核となるハイノートを出すための条件や方法をかなりの分量でじっくり解説しました。


僕は先入観によって自分の軸がぶれる気がするのであまり他の人が書いたトランペットの文献や情報を積極的に手に入れようとしません。かなり前ですが(旧)ラッパの吹き方というブログに高音域について書いたとき、確証が欲しくてネット上をさまよい、知識をかき集めたことが結果的に自分のモノになっていない情報を検証もせずに引用することになり、文章が非常に他人事で説得力に欠けるものになったことがあります。


これはダメだ。


特に今回のハイノート本を書いているときに他の人から情報をもらうのはやめようと、すべて自力でたどり着いた答えのみで書き進め、過去に様々な経験から得た知識も、じっくり検証して自分の論理に当てはまるものだけをチョイスしています。



思えば音大や音大受験のレッスンでハイノートの吹き方など習ったことがありません。それは、高校生の頃から一応ハイノートを出せていたからなのかもしれませんが、だからこそ根拠も方法もアバウトで、どうすれば出るかなどの論理的な側面は当時まったく持ち合わせておらず、常に不安と隣り合わせでした。


今となってはそれが結果的によかったのかもしれません。自分で考え、自分でひとつの結論に達することができたわけですから。


現在レッスンでハイノートの原理の解説や実践をしているそれらについては相当完成している自負があります。それは自分のテクニックだけでなく実証してくださる生徒さんがたくさんいらっしゃるからなのですが、それをブログとして文章化し、伝えることはレッスンのそれとはだいぶ異なり、リアルタイムで手応えを感じられない不安があります。



しかし、最新の記事を公開した後に、それをお読みくださった方から、これまでの解説が1本の線で繋がり、ハイノートが出せるようになってきたとコメントをいただけまして、少しだけ胸をなでおろしました。


ということなので、"note"を購読してくださっている皆さま、どうかもし実践されてうまくいったりいかなかったりわからなかったりしたときには、どんな形でも結構です。コメントをくださいまし。購読者しか書き込めないコメント欄が各記事の下のほうにあります。ぜひご利用ください。そして、本として出版する際のクオリティアップにどうぞご協力ください。


よろしくお願いします!







荻原明(おぎわらあきら)




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