ネガティブってなんだか悪い言葉のように受け捉えがちですが、慎重に物事を考え、最悪の事態を想定することでリスク回避ができると考えれば、それもアリだと思うわけです。
一方でポジティブは前向きで好感を持ちやすい印象がありますが、失敗を省みない猪突猛進タイプだった場合、それが本当に良いことか、悩みどころです。
ネガティブな傾向は行動力を鈍らせ、ポジティブは機動力があります。動いたほうがあらゆる可能性は広がります。しかし、とんでもない失敗をしたら後がないかもしれない。
このように考えてみると、どちらかに優劣をつけることは難しいと思うのです。
そこで僕が重要だと思うのはその中身、軸になる部分がどうであるか、という点。具体的には理論的な要素、根拠が含まれているのか、という点です。
「こうした根拠があるからどんどん突き進んでも大丈夫だ」とか「こんなリスクがあるのだから少し慎重に事を進めよう」とか。感覚的に「大丈夫大丈夫!」というのはあまり好きではありません(時と場合によってはそれがとても心強い時もあるので一概には言えませんが)。
ネガティブ、ポジティブと完全に一致するわけではありませんが、「保守的」「革新的」な側面も僕はとても見てしまいます。いろいろな人がいろいろな意見を持つのは当然のことですし、その内容によっても違ってくるとは思うのですが、僕自身の身勝手な意見を書かせてもらうと、保守的は発想は緩く朽ちていくだけだと思って好きになれません。これまで築き上げてきたところが居心地良いのはとてもわかるのですが、朽ちないものなどない、と考えるならば、時代や世の中の流れを感知して、その時ベストな考えや行動を模索しながらチャレンジしていくほうが建設的だと思うのです。
コロナ騒動は相変わらずどころか悪化しているように報道していますが、Twitterなどを見ていると、この件については保守的な発想の人がとても多いように感じます。確かに病気になるのはよくないし、無闇に感染を拡大させる意味もないと思いますが、だからといって過敏になりすぎてしまうのはどうなのでしょうか。気をつけながらどんどん動いてチャレンジして、良いもの、良いこと、良いところを見つけていってはダメなのでしょうか。
除菌は大事です。しかし、なぜ除菌が大事なのか、どのようにすることが正しい結果につながるのか。それをきちんと学んだ上で、必要なことを正しく行う。
怖い怖いと冷静さを失って、単なる自分の不安を払拭するためだけに本来必要ではない行き過ぎた行為によって物事の本質を見抜けなくなっているように感じることがコロナ騒動ではとても多いのです。
視野を広げて、将来を見据え、根拠のある行動をとるべきだと思います。
荻原明(おぎわらあきら)
0コメント