「トランペットが楽しくなってきました!」という嬉しい言葉

楽器初心者の方が上達を望むなら、まずはとにかくたくさん音を出すことが絶対に必要です。


ただしその際、正しい知識や方法を知っていないと、どんどん違う道に進んでしまって、独学による変なクセが生まれる可能性があるので、定期的にレッスンをうけつつ、とにかく音を出しまくるのが最も効果的と考えます。


とは言え、社会人の方の場合、そんなガンガン音を出せる時間など確保できませんから、部活動で楽器をスタートした中高生に比べるとどうしても進捗が遅いのは当然です。


僕がレッスンをしている生徒さんの中にも、教室で初めてトランペットを手にし、1ヶ月に2回程度、ゆっくりゆっくりレッスンを受けていらっしゃる方が何名もおります。

レッスンでは音の出し方や構え方、セッティングのルーティンだけでなく、なぜ音が発生するのか、呼吸とはどういった仕組みなのかなど、原理のお話も含めて、できるだけ正しい方向で進み続けられるようにしています。どうしてもレッスンの時間だけでは「できた!」体験は少ないので、つまらないかな?嫌いになってしまったらイヤだな、など思いながらレッスンをしていることもあります。


そんな中、2018年の初め頃に入会され、完全に初心者の状態からスタートした生徒さんと先日レッスンをしていた時のことです。

基礎的な内容に加えて、好きなジャンルの曲の旋律部分を1,2回のレッスンで1曲完成させる、という流れでこれまでに数曲演奏されていて、その完成スピードがどんどん早くなっているのです。これは難しい指遣いだな、と思っても、苦もなく演奏されて驚くことが多いです。個人で練習をたくさんされていることの証です。

聞いてみるとやはりその生徒さんはお仕事の合間にほぼ毎日音を出していらっしゃるようで、やはり練習量と結果は比例するのだな、と感じます。


レッスンを終えて生徒さんに率直な気持ちで「本当に上手になりましたね」とお話したところ「最近トランペットが楽しくなってきました!」とおっしゃってくださいました。最初の数ヶ月は音がなかなか出なくて、どうしても奏法的なお話が多くなってしまうなど、苦労されていたこともあり、本当に嬉しく思います。


こうした方が増えてほしいと思いながら、毎回のレッスンを大切に行なっています。



荻原明(おぎわらあきら)






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