今年1月から月一回のペースで開催しておりました「トランペットアンサンブル講習会」の6回目にして最終回を先日開催いたしました。
アンサンブル講習会は毎回異なるテーマを用意し、単にアンサンブルを楽しむだけでなく、合奏に必要なスキルを身につけるきっかけとなるお話と具体的な実践を行うことを目的としています。具体的には、
・アインザッツ(出だしなどの合図)
・ハーモニーとチューニング
・『相手の音を聴く』とは何か
・『合わせる』とは何か
・初回のリハーサルまでにすべきこと(譜読みとは何か)
をテーマにしました。「ハーモニーとチューニング」の回は動画にまとめているのでぜひこちらもご覧ください。
そして最終回の第6回目は、「リハーサルシュミレーション」がテーマでした。
今後合奏をする楽譜を初めて手にした際、すぐに音を出してみたくなる方はとても多いと思います。また、楽譜を読むのが苦手な方は即座にYouTubeで曲を探して聴いてしまうかもしれません。その気持ち、とてもよくわかります。
しかし、それらをする前にぜひやっていただきたいことがあります。それが「譜読み」。譜読みという言葉は場面に応じて様々な意味で使われますが、今回の講習会でお話した譜読みとは、
・楽譜に書かれている情報を調べ、自分なりにイメージする(テンポ、楽語)
・全体のストーリー、構成を把握する(どこで何が起こるのか)
・作品や作曲者について調べる(国、時代、作風、他の作品、作曲された経緯など)
・オーケストレーションがどうなっているのかを把握する
ここまできて、初めて音符に目をやります。そうしないと、テンポやテンポ変化などを定めないまま、適当に演奏を初めてしまったり、YouTubeで聞いたテンポが正解と思ってしまうなど、偏った状態で自分の頭の中にインプットされてしまうのです。これはあまり良いこととは言えません。
今回使用した作品のひとつがエルガー作曲「威風堂々」の中間部をトランペット3重奏に編曲した楽譜です。その楽譜のマクロでみると、以下のようになりました。
こうやってみてみると、全体像を把握でき、どこを最も盛り上がる場面にすればよいか、テンポ設定はどうすれば良いかがイメージしやすくなります。
アンサンブルという編成は拡大していけば吹奏楽やオーケストラになりますから、まずは今回のような同属の編成で様々なスキルを身につけ、大きな編成の時にも同じようにアンサンブル力を発揮できるようにするのが効率的です。
アンサンブル講習会は今回で終了ですが、これが毎月1回、継続して開催するスタイルとして8月より「ツキイチアンサンブル」を開始いたします!
名前の通り1ヶ月に一回、土日祝の中で開催します。アンサンブル講習会のように、毎月異なるテーマを掲げて、それについて実際にチャレンジしながら簡単な楽譜を完成させていく、という流れを想定しています。
初回が8月28日(日)の19:00-21:00で、会場は池袋駅徒歩5分です。が、この前に一度体験会を開催します。
こちらはJR大塚(池袋の隣)か、丸ノ内線「新大塚」駅下車徒歩5分のところで開催します。
こちらでどんな雰囲気かぜひ体感していただければと思います。
詳細はこちらのリンク先をご覧ください。
みなさんと楽しく有意義な時間にしていきたいので、ぜひご参加ください。
お待ちしております!
荻原明(おぎわらあきら)
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