昨日掲載した京都のコンサートが中止になった件の影響かもしれません。
先日、久しぶりに民放のバラエティ番組を見たんです。
民放、ほとんど見ません。とにかくあのCMの入り方がもうホントにイヤになってしまって、大して面白くもないのにCMでやたら引っ張ったり、大して面白くないのに、その番組のメインらしい内容を最初に少し紹介てから放送中何度も何度も「このあとついに!」とか言って最後まで引っ張ったりするあの常套手段が本当に耐えられなくなりました。
そもそも内容が稚拙だし、本当に面白くない。核心もつかずにフラフラした意見ばかりをゴニョゴニョ言っていて、あれじゃ若い人がテレビ離れするのも無理ない。
経済の低迷でスポンサーがつきにくく、制作費が不足しているとか言ってるけどそうじゃない。システムが昭和の頃から変わっておらず、バブル期のお金にまみれた社会に影響を受けた人間がトップに立っているのと、作っている人がクリエイティブな能力に欠けているのが最大の理由でしょう。
どの番組を見てもちょっとヒットした番組の真似ばかり。そして引っ張りすぎて気を持たせるテンポの悪さ。この手法で最後まで見るのは根性で生きてきた大人だけ。若い人はそんなことしている暇があったら自分で検索てYouTube見るでしょそりゃ。
あ、そうそう、で、久しぶりに民放見たんですよ。
顔がテーマの番組でした、大韓航空機爆発させた北朝鮮テロリストの金賢姫とか出てきてて、スタジオのゲストが最もそうなことを漠然と抽象的に話をしていましたが(何が言いたいのかさっぱりわからなかった)、その番組の中で司会者のくりぃむしちゅー上田さんが、ゲストの渡辺直美さんの体型を罵っていました。
確かにこの番組は、実績のある人物や事件などを起こした犯人を「顔(表情)」から読み取るというコンセプトではありましたが、上田さんの「おまえ自分の体型見たことあんのかよ!ゲハハ!」というあの言葉を聞いて心底呆れました。
まだこんなことやってるのか、と。
渡辺直美さんはアメリカの舞台でもパフォーマンスをして高い評価を得ていますが、それはビヨンセの完コピ、ダンスやパフォーマンスに対しての高評価であって、体型をお笑いの道具として用いたことに対する評価ではないとのことです。
ハリセンボンの近藤春菜さんも、よく顔が誰かに似ていることをネタにしていますが、それも欧米人からすると単なるハラスメントとしか感じられないらしいです。
そもそも、あんなのが面白いですか?
僕はそれよりも近藤春菜さんがすべてのボケを間髪入れずに突っ込むあのスピード感に関心して面白くて、内容は全然面白くないです。
顔や体型、そして性的マイノリティなどを話題やネタにして人が笑うなどという低俗なことをしているのはもはや日本だけなのかもしれません(ちゃんと調べていませんが)。
僕も幼少の頃から太っているので体型のことでいじめられたりからかわれたりしたことは何度もあります。周りが僕の体型でデブデブとゲラゲラ笑っていることに対する怒りや苛立ちに何度も心が折れそうになりました。
これ、ほとんどテレビの影響です。テレビで大人がデブデブとバカにして、それがウケるわけだから子どもが真似するのは当然。
日本人は「標準」「平均」「多数の意見」「同調」「集団」を好み、みんなそこへ集まる傾向があります。2000年の歴史に育まれた気質だからと言ってしまえばそれまでですが、平均から外れ、大多数とは異なる身体的特徴を持つ人間に対する「自分たちと違う」ことへの蔑視は、本当に時代遅れで不要な存在だと思います。
テレビで有名な芸能人が、他人の見た目をバカにしてスタジオ内が笑いに包まれることに唖然とし、嫌悪感を抱かずにいられませんでした。
そういった時代遅れで低俗な内容がいまだに笑いとして成立している現状。いつになったら時代の当然の変化に気づくのでしょうか。このままいけば民放テレビ番組は本当に誰も見なくなってしまうと思います。
荻原明(おぎわらあきら)
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