365日ブログを書き続けて思ったこと

「ブログはコツコツ毎日更新することが大切」


昔からいろいろなところで言われたこの言葉。残念ながらこの発想はもう古いのかもしれません。

この「別館」という名のブログを書き始めて、気づけば1年以上経っていました。多分ですが一日も休まず更新していて、すでに450記事を超えています。


そして毎日書き続けて感じたことがあります。


もう15年以上前になりますが、やはり毎日のようにブログを書いていました。その当時はまだまだインターネットというものがそこまで一般的ではなかったと感じます。やっと自宅にパソコンを購入する家庭が増えてきたかな、という感じ。iPhone初代が発売されたのが2007年ですから、それよりも全然前。


インターネット=パソコンという環境が一般的でした。


新しいものが普及してくると、それを使わない人(使おうとしない人)たちが悪い部分を粗探しする、というパターンは多分ずっと昔からあったと思いますが、やはりインターネットに関しても「悪いもの」と見る人が多くいて、それを最も強く言っていたのが小学校、中学校、高校だったと感じます。学校では当時インターネットを叩く傾向が強く、子どもたちに使用禁止を促すところもありました。


車が発明されたことで今まで経験したことのない交通事故が起きたり、電気が発明されて電気火災が起きるようになったように、新しいものが生まれれば、新しいアクシデントは絶対に起こり、ただそこだけに着目して「悪」と呼んでしまうのはいつもそれを使おうとしない人たちです。


でもインターネットが近い将来当然のように普及するのは明らかで、決して悪いものではないと僕はわかっていたので、好奇心のほうが上回り、ブログやホームページ作成に熱を入れていました。


当時ミクシィが全盛の時代でしたが、あれは単に友人同士で繋がり合うことで誰がどのくらい自己顕示欲が強いかを知れるだけの代物の閉鎖的なSNSであり、インターネットの力を発揮するものではありませんでした。それよりもブログのように不特定多数の人が自由にアクセスできる環境のほうが発信力もあって存在も主張できる。だから個人ブログを作り、さらに「ラッパの吹き方」というブログでトランペットや音楽に関することをバンバン発信していったのですが、教育機関の次にインターネットに疎いクラシック業界では僕の行為について「お金を取ってレッスンで伝える内容を無料でブログに書くなんておかしい」とか「営業妨害だ」とか言う人もいる始末。


まあ、良くも悪くも影響力が強かったのでしょうね。当時はまだそんなこと発信する人がほとんどいなかったから。


でも、今はどうですか。生活の中にインターネットが当然のように存在して、みんな自分のことSNSで積極的に発信する。コンサートの宣伝だって、自分の演奏だって、インターネットを中心軸にする人がとても多くなりました。



僕がブログを書き始めた当時、「自分のことインターネットで公開するなんて怖い!」とかいう人が大勢いた時代には、僕みたいな実名で顔出ししている人間が珍しかったのもあると思いますが、アクセス数がすごかったんです。

一方、この「別館」というブログは、毎日一年間休まず更新し続けても、アクセス数はとてもとても少ない。


もうひとつ気づいたのは、書く内容によってアクセス数が20倍以上違う点。なぜ20倍も違うのかというと、最小単位がすごい少ないからなんですが、内容によっては一日のアクセス数が10名に満たない日もあるのです。内容とアクセス数の関係で見ると、



音楽に関する記事 > 持論を展開している記事 > 面白記事 > 日記



こんな感じ。ツイッターで書けばよくね?みたいな特にオチのない記事の場合ほとんど誰も見ない。でもインスタ映えしそうな写真を載せてる日記は少しだけアクセスが増える。でも写真は見てもらえても、リンク先まで足を伸ばしてくれる人はほとんどいない。

ニュース記事などに対しての持論を書いていると少しアクセスが増えて、結局一番アクセスが多いのが音楽に関すること、それもできるだけ専門的(マニアック)なことや、「ためになること」を書くとアクセス数がとても多くなるのがわかりました。


これでわかったのが、自分のインターネット上での立ち位置。僕は昔からインターネットでトランペットの話題を中心に発信してきたことで「トランペットのことを書く人」になっていたんですね。これは言い換えると「トランペット以外のことは他の人でまにあっている」ということなのでしょう。

いつも見てくださっている方が一定数いらっしゃる一方で、あまりに範囲の狭い発信をしている結果、存在に気づかれにくくなっているのかな、とも思います。


これは難しいですね。

今後この別館をどうやって使うか、軌道修正する時期になってきたのかな、と感じます。最初は文章を書くスピードをあげるために始めたのですが、やはり何らかの意味がある存在にしないと自分が辛くなりますからね。やってて楽しくないと。


「ブログはコツコツ毎日更新することが大切」というだけではもう意味のない時代になってきたということです。もちろんブログやSNSを使う目的は人それぞれですからどう使おうが自由ですが、僕はインターネットの存在が様々なところと密に繋がる中心軸にする目的があるので、単なる日記のようなものを公開するだけでは、まったく意味がないのだと実感します。


さて、どうするか。




荻原明(おぎわらあきら)

0コメント

  • 1000 / 1000