「道具」について考えてみる

トランペットの生徒さんでもある「おのれー」さんの最近のブログ記事、まさにおっしゃる通りだな、と思います。

とりあえずこちらをご覧ください。

僕も最近レッスンで「道具」というものについて解説することが多いので共感します。


道具って、人間の体に合わせて作るじゃないですか。不可思議な関節の使い方をして、あり得ない筋力を使い、訓練を積み重ねた選ばれし人間しか持つことができないエクスカリバー的な道具など一般的に流通するはずがありません。


これは、トランペットについても同じことが考えられると思うのです。


訓練を積み重ね、常人では真似のできない特殊スキルを身につけた者のみが音を出せる、などということはありえないわけで、そう考えると人間の持つ通常(ニュートラル)の機能、僕は「ゼロ状態」と言っていますが、この状態を尊重し、必要なものだけを用いると考えたほうが目的に達成しやすいはずで、変に日常生活で使う体の昨日を超えるような表情筋ムキムキや腹筋バッキバキで顔真っ赤っかにするほうが、よほどトランペットという道具を使えなくしていると考えたいわけです。


僕はよくレッスンで「トランペットはそのへん歩いている人誰でも音は出せる」と言います。「トランペットから音が出せないはずがない(唇の振動は単なる現象だから)」「音が出せないのは必要な部分それぞれのバランスの問題」とも言います。


道具は本来の目的に合わせた正しい使い方をすることで本来の力を発揮する、と考えましょう。




荻原明(おぎわらあきら)

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