隔週火曜日に更新しているブログ「ラッパの吹き方:Re」。今お読みくださっているこのブログとは違ってトランペットや音楽のことに特化して書いています。
先日3回に分けて掲載した「一番最初にすべきこと(ウォームアップ)」と題した記事の中でトランペットから音が出るのは、単なる自然現象であると書きました。
僕も難しいことまでは理解できていませんが、管楽器から音が出ているのは飛行機が空を飛べることと同じ流体力学によるものです。飛行機の羽の形、位置などが空気の流れを利用し、関わり合って落下せずにいられるわけで、飛行機そのものの力だけで空中に浮かび続けているわけではありません。
トランペットも同様、音の発生は材料が揃った上でそれらが一定の条件でバランスを保っているときに起こる自然現象です。全部自分の力で、ましてや「吹いて」いるわけではないのです。
強い意思は素晴らしいものではありますが、その道具がどのような機能をはたすのか、その原理を理解した上で、ではその道具が本領を発揮するためには自分は何をすべきか、そうした考えで最低限の協力をすることが大切であり、自分の力で「その道具を機能させる」と思うのは違うのです。
そのように考えると、トランペットを演奏することに対して、人間側が何をすべきか、トランペットがやってくれることは何かの線引きが生まれ、協力することができます。
僕のレッスンでは入会されて最初のうち数回は、こうした原理から音を出すことについてお話しして、可能な限り自然に音が発生することを目指すレッスンを行っています。できるようになるとみなさん「何もしていない感じがする」とおっしゃいますが、まさにそれが大切です。
「鳴らそう」という意思ではなく「鳴る」条件を用意すること、これをまずは理解して欲しいと思い、レッスンをしています。
ご興味ありましたらぜひ体験レッスンにお越しください。
荻原明(おぎわらあきら)
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