課題曲動画の無料公開はプライドがないから?前編




遠回しに書いていらっしゃいますが、これです。


WISH Wind Orchestraという若手プロ団体ですが、良い演奏ですね。レベルが高いし安定していますし、録音技術も高いので課題曲のお手本としては申し分ない。


みなさんはこの動画を見て、この団体にどんな印象を持ちますか?胡散臭いですか?


僕は良い印象しか持ちません。


Wishの演奏動画無料公開は今に始まったことではなく、何年も前からチャンネルがありますし、どこよりも早く課題曲をアップしています。


このクオリティが無料で見られるわけですから、中には「え?お金取ればいいのに」と驚かれる方もいるでしょうし「これ聴けるなら売ってるCDいらないや、ラッキー」と思う人もいるはずです。


では、この動画をアップロードしているWish Wind Orchestraはプロとしてのプライドがなく、Youtubeに無料で公開しているのでしょうか。


僕はそうではないと思います。

むしろプロとしてのプライドと戦略を感じます。




お笑いコンビ、キングコングの西野亮廣さんという方がいらっしゃいます。僕は、お笑い番組「はねるのトびら」をよく観ていたのでその印象が強かったのですが、最近はテレビではなくネット上での露出が多くなり、また、絵本や書籍といった「作家」としての印象が強くなりました。


西野さんの発言や行動は今の時代に非常に合っていて、これまでの常識を破り、タブーと言われていたことをやって、そしてちゃんと結果を残しているので、今までの世の中の習慣に流されて惰性で生きている人からすれば相当な異端児に見えると思います。


西野さんの行動で大きく話題に上がったひとつが、自作の絵本を全部ネット上で無料公開したことです。


出版業界に限らず、普通に考えたらそんなの自殺行為でしかない、と思うでしょう。無料公開したら買う必要がなくなり、全く売れなくなってしまうと。

しかし、多くの予想に反してこの絵本は出版業界の常識を越える発行部数で、驚異的なロングセラーを記録し続けています。


詳しくは西野さんの著書「魔法のコンパス」と「革命のファンファーレ」、あと、下に貼ったリンクを読んで頂ければと思いますが、本人が常に言い続けていることは、お金持ちではなく「信用持ち」になることがお金を稼ぐために大切なこと、なのだそうです。



今はどんなにお金を使ってCMを作っても、どんなに質の高いものを作っても絶対に売れるとは限らない時代になりました。

逆に、お金をそれほどかけなくても大変な結果を残す人やモノも増えました。


西野さんも言っていますが、芸能人はスポンサーからの支払いが収入源なので、仮にスポンサーの商品がひどくても絶対に否定できないし、そのスポンサーの番組で食レポしたら絶対に美味しいと言わなければなりません。


昔はそれでも良かった。「知る」方法が限定的だったからです。


しかし、今はSNSで簡単に誰でも情報を配信できて、受け取ることができる時代です。

美味しくないもいのは美味しくないとすぐにバレますし、商品を使ってみてヒドければレビューで速攻叩かれる。


だから結局最後に残るのは「信用」を持っているものだけなのだ、というのが西野さんの持論で、だから西野さんはテレビにほとんど出なくなったそうです。信用をなくすから。


マスコミは今の若者がお金を使わなくなったとか、〇〇離れが進むなどと、自分たちが若かった頃とどうしても同じ目線で比較をしたいようですが、若い人は若い人なりにお金を使っていると思います。

そもそも、今のおじさん、おじいさんの時代と現代ではお金の存在すら変わりつつあるのですから、比較などできるはずもありません。


今の若い人は無駄になんでもパカパカ買わなくなっただけで(もちろんバブル期のようなお金が溢れる時代ではないのも理由ですが)、本当に信用できるものを手に入れる賢いお金の使い方をしているのだと思います。



ちょっと長くなりそうなので、明日また続きを書きます。

では明日!




荻原明(おぎわらあきら)

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