ミュージックエイトの楽譜

講師をしている東京音大の吹奏楽アカデミー専攻は、様々な吹奏楽に関係することを学び、体験しています。ですので、いわゆる音大の吹奏楽授業のようなオケ編曲ものと吹奏楽オリジナルを演奏するに止まらず、昨年度はポップスをノリだけでなく真面目に研究して演奏会で発表したのですが、今年度は「ミュージックエイト」の作品を取り上げることになっています。


吹奏楽をされている方には馴染み深いミュージックエイトの楽譜。先日もバンドディレクションという授業でミュージックエイトアレンジャーの本澤なおゆき氏に外部講師として講義をしていただきました。


吹奏楽アカデミーもだいぶ大所帯になってきまして、現在およそ50名の学生が講師と一緒に合奏をしていますが、少人数で音楽を作ることも大切と考え、今回のミュージックエイトは各学年に別れて選曲も指揮者も学生が担当して本番を目指すことになっています。


その中の1曲が、グレンミラーの「ムーンライトセレナーデ」。楽譜を受け取った時に34年ほどタイムスリップしまして、この楽譜実は中1の吹奏楽を始めたばかりの時に演奏した楽譜そのままです。多少タイトルなどのデザインは変わっているかもしれませんが、この写譜ペンで書かれたミュージックエイトの楽譜は当時のままです。


めちゃくちゃ懐かしいじゃないか!


当時の中学校では、誰一人としてミュートの存在を知らず、当然部室にもミュートらしきものは1つも見当たらず、指導していた音楽の先生もそんなこと知らず、楽譜の文字など誰も読もうとしないので、オープンで演奏していたのですが、僕が当時楽譜が読めなかったので音源を聴いて暗記して演奏する暴挙に出ていて、音源から聴こえてくるトランペットの音がどうも違うことを感じていて、楽器屋さんに行った時にミュートという存在を知り、早速買ってきたわけですが、ちょっと考えればわかりそうなことですが僕だけがミュートを持っていても合奏では役に立たず、結局オープンのままムーンライントセレナーデを演奏した経験があります。


ジャズとかSwingとかそういったたぐいのことも当時の僕も含めて誰も知らなかった、どんな演奏していたんでしょうか。



ということで、でまさかこの楽譜をもう一度演奏することになるとは思いませんでした。今回はミュートをしっかり装着して演奏します。



荻原明(おぎわらあきら)

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