東京音大吹奏楽アカデミー専攻「バンドディレクション」

東京音大に今年度新設された吹奏楽アカデミー専攻。先日このブログで合奏授業についても書きましたが、もうひとつメインの必修授業「バンドディレクション」という授業があります。


合奏の記事はこちら↓


「バンドディレクション」という授業は、例えば吹奏楽指導者になったとき、部活等などで、どんな指導をすると効率的か、とか、教則本の使い方やチューニングに関してなど、非常に広範囲で様々な対応力を身に着ける目的があります。

まだ始まって間もないのですが、実質的な第1回目から昨日の3回目のテーマは「スクールバンドの立ち上げ、運営」です。

(↑市立柏高校の石田先生。とにかくお人柄が素晴らしく、楽しく学びのある時間でした。)


吹奏楽界では知る人ぞ知る、市立柏高校の石田先生、常総学院の本図先生、元春日部共栄高校で現在藤村女子高校の指導をされている都賀先生にお越しいただきました。ありがとうございます。

(↑常総学院の本図先生。初心者が合奏で「音楽」をするためにどのようなアプローチをすべきかを実践的に教えてくださいました。/Tuba講師木村先生から写真をいただきました)


(↑藤村女子高校の都賀先生)


実は意外に知らない「いわゆる全国大会に出場する学校の吹奏楽部がどのようにして始まったのか、そして大きく成長していったのか」をたくさんお話くださいまして、とても新鮮でした。今現在知られている有名な吹奏楽部もやはり「最初」はあるわけで、そのきっかけを知ることができるのはとても貴重なことです。

そして昨日の都賀先生は、とても少ない人数でも吹奏楽は工夫すればいくらでも楽しくできる、という現在多くの部活動で課題となっている部員不足解決のヒントをたくさん教えていただきましたので、これは実践的だなと感じます。

(都賀先生の授業では、ローランド社の方の協力により、シンセサイザーやシンセパーカッションなども登場しました。小編成をカバーするために都賀先生はシンセを用いた吹奏楽合奏をされたことでも話題になりました)



講師のみなさんのお話を聞いて強く印象に残ったのは、人柄。愛情を持って人と接することがやはり最も重要なのだな、という点。音楽はどのような形でもひとりで完結できるものではありませんから、相手のことを思う気持ち、自分の心を開く勇気、そして自ら受け入れようとする行動、そういった人柄がたくさんの人たちと深くつながり、そして素晴らしい音楽を演奏できるまでになったのだと感じました。


バンドディレクションは今後も、吹奏楽界では誰もが知っているあの方やこの方などがいらっしゃいますし、実際に講師も音を出して合奏形式で行うパターンもあり、とても楽しみです。




荻原明(おぎわらあきら)


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