最近レッスンで、よくトランペットの歴史について聞きます。ここでも質問しましょうか。
問題!(デデッ!)
「現存している最古のトランペットとは、いったいどこにあったもので、いつごろのものでしょうか。」
レッスンでこのことを聞くと、僕の著書「まるごとトランペットの本」を読んだかどうかがわかる、、歴史を知ることでトランペットの演奏に直接的に役に立つことがあるのです。
それは、トランペットとは何のために作られたのか、ということ。
まず現存するトランペットは紀元前1300年ほど前のエジプト、ツタンカーメンの棺の中に埋葬されていたそうです。結構有名な人のところに最古がありました!
そして今から2000年ほど前のキリスト教にもトランペットがとても重要な存在として登場します。天使が持っていますね。
そして、軍隊、戦争でもラッパは使われていました。メロディを区別して、様々な司令を出していたわけです。
これらに共通するのは「多くの人に何かを知らせる」とか「遠くの人にも聞こえるようにする」など、ようするに大きな音を出すことが目的だったわけです。
そう。トランペットとは「大きな音が出るのがデフォルト(基本状態)」なのです。
レッスンでよく「大きな音が出ない」という話になります。しかし、トランペットとは大きな音を鳴らすことを目的として作られているわけですから、大きな音が出せないのは明らかに奏者の何かが問題なわけです(楽器のメンテナンスがきちんとされていれば)。
そして、大きな音はデフォルトで鳴るわけですから、奏者が一生懸命頑張って力を込める必要はどこにもなく、普通に吹けばでっかい音が出るそのギャップを理解しておかなければなりません。
レッスンで僕はよく楽器を吹きます。別段頑張らなくても良く鳴るので、生徒さんは勘違いして「そうか、あんなに吹かなければならないのか。せーのー!!」と頑張ってしまい、結果、上手くいかないことがとても多くあります。
そのとき、こんな話をしています。
荻原明(おぎわらあきら)
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