コントラバスという楽器(東京音大吹奏楽アカデミー楽器別指導法)

東京音大吹奏楽アカデミー専攻の授業のひとつ、楽器別指導法。

それぞれの担当講師が順番にその楽器の特徴や、扱い方など、吹奏楽で使われる全ての楽器の知識を持てるように、という目的のもと毎週行われています。


先週と今週は藤井先生によるコントラバスについて。


吹奏楽の世界では異質な存在。だってコントラバスは弦楽器。

その扱い方も、練習の仕方も管楽器奏者が指導する上で最も頭を抱えてしまう楽器です。


藤井先生は新日本フィルのコントラバス奏者。オーケストラに入る前は企業吹奏楽団で演奏されていたので、吹奏楽もオーケストラも知り尽くしたマルチプレーヤーです。


だからこそ、吹奏楽でのコントラバス事情もよくご存知で、指導者が楽器の知識がないために、コンディション最悪な状態で演奏させてしまっていることのお話もたくさん聞かせていただきました。

また、管打楽器にくらべて音量の小さいコントラバスを無理に鳴らさせようと指示することや、楽器正面を客席に向けて演奏することの意味のなさなど、吹奏楽の世界で起きている様々なことは、きっとこれから指導者にもなるであろう学生のみなさんにも大変勉強になったと思います。


楽器別指導法の魅力は、実際に触ったり音を出すことができる点。


専攻楽器の学生にはそれはなかなかできないことで、オーボエ科のところへ行って「ねえちょっと吹かせてよ」とか、楽器室で「すいません、専門じゃないんですがコントラファゴット借ります」とか、そういうのはちょっと難しいと思います。でも吹奏楽アカデミーはそれが勉強の一環です。

今回もみんなでコントラバスに触れ、音を出してみました。

バルトークピチカートが流行り、全力でピチカートをする図。




荻原明(おぎわらあきら)


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