昨日掲載しました師匠である津堅先生門下発表会の続きのお話です。
昨日の記事はこちら。
欠席は数名いたものの、エントリー数としては55名。午前中から夕方まで続きます。
ここ数年審査員をさせていただいて思うのは、今の音大生の技術力の高さ。僕が学生だった当時の4年生が卒業試験で演奏するレベルの作品を今は1,2年生が演奏していて、当時誰もやらなかったような難解な作品にチャレンジする4年生も多いです。本当にレベルが高くなったな、と関心します。
せっかく審査させていただいたし、音大生という真剣に学ぶ場の発表会なので少しちゃんとしたことを感想として言わせてもらうなら、ひとつひとつの音は確実に出せるのですが、まさに「当てる」「当てにいく」といった演奏が多くて、長いフレーズ感、作品・メロディが最初から持っているアゴーギクを感じて伝わるように表現する姿勢など、もっともっと「音楽をした演奏」を積極的にしてほしいな、と思いました。
音大とか審査とか、そうした場だと、どれだけ練習して完成度を上げてきたか、という演奏の上手さを披露する意識に傾きやすいのは仕方のないことかもしれませんが音楽はいつでも聴く人に対してメッセージを投げかけることが目的なのは変わりません。美しいと思ったならその美しさを様々な方法で伝わるように届けてほしいです。
オーディションや試験、コンクール、指導を受ける、などが多くなりがちな音大生は特にその音楽、芸術の原点を見失わないように演奏してほしいな、と思います。
そして全員の演奏後はお店に移動して打ち上げ兼表彰式です。これが再び緊張するんですよね。
今年は1位が東京音大の科目等履修生(大学院研究科)の三上まどかさん。
2位が珍しく同点(審査は各100点満点で上下カットの平均で算出)で、こちらも2人とも東京音大4年の清川大介くんと小林佑太郎くんでした。おめでとう!1位の三上さんは昨年4年生の時にも1位でした。安定感のある演奏が素晴らしかった!
他の学生もみなさん本当に上手でした。印象的だったのは1年生のレベルの高さ。今後が楽しみです。
さて、この発表会の凄いところは、グローバルさんとダクさんからの豪華商品の数々。
1位から順番に好きなものを選んで良いのです。
すごくないですか?
僕も過去楽器ケースやいつだったかはバルブオイルをダースでいただいたこともありました(使いきれないのでトランペット科に配った記憶が)。
僕もそうですが、津堅先生やグローバルの松岡さん、大学のラッパ科の先輩でもあるダクの池端さんなど、たくさんの方々に見守られ、恵まれた環境で大学生活を過ごしたんだなあと感じます。
(↑津堅先生と今回の審査員のみなさんとスタッフといつも支えてくださっている方とOBと上位入賞者数名)
津堅直弘先生門下生発表会は今年度で最終回となりますが、津堅先生ご自身は引き続き東京音大でご指導されます。僕も先生を見習って(到底先生の真似などできませんが)東京音大の卒業生として、講師として今の学生のみんなにも恩返しができたらな、と思います。とりあえず吹奏楽アカデミー専攻にもたくさんトランペットが来てほしいです(切実)。
津堅先生、32年間の発表会ありがとうございました!お疲れ様でした!
荻原明(おぎわらあきら)
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