先日こんな記事を書きました。
吹奏楽を始めた中学1年生の頃はほとんど楽譜が読めませんでしたから、音源を聴いて全部覚え、楽譜の音の高低を見ながらリズムを記憶で演奏する、というなかなか乱暴なことをやって切り抜けていました。
英語を学ぶなら英語圏に行ったほうが早いとか言われますが、音楽もそんな感じなのでしょうか。読めない読めないと思いながらも、「あ、このパターン前にも出てきた。」と、少しずつ理解できるようになっている自分がいました。
そして、吹奏楽だけでなく当時はピアノもドハマリしていて、久石譲氏のジブリのピアノソロをとにかく自力で弾きたくて弾きたくて、親に無理言って電子ピアノを購入してもらい、毎日ああでもないこうでもないと練習していました。ものすごい楽しかった。
そうしているうちになんとなく通せるようになったのですが、人間というのは欲がつきないもので、今度はイッチョマエに「本物のピアノで弾きたい」と思うようになりました。
だからと言って「グランドピアノ買って〜」なんて言えるわけもなく、そこで思いつくのは中学校の音楽室。
部活の時間にピアノは弾けませんから、音楽の時間の移動時に真っ先に教室を出て、先生が来るまでピアノを弾きまくる。その時間およそ5分程度。クラスの人たちにはかなりウザいと思われていたでしょうけど、でも楽しかった。
当時の音楽の先生がとても理解のある良い方で、そしてなぜか僕をとても認めてくださっていました。授業中に突然「さっきのもう一度弾いて」とクラスのみんなの前で、家で毎日練習していたジブリ作品を披露する、という経験を何度もさせてくれたんです。
クラスの人からしたら、別に上手でもないピアノを聴かされるのは退屈だったかもしれませんが、とても嬉しかった。
それにしても当時の僕は度胸がありましたね。今、人前でピアノ弾けと言われたら全力で逃げます。
荻原明(おぎわらあきら)
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