本日、東京音大吹奏楽アカデミー専攻の春学期修了演奏会開催です。
今年度は1年生もたくさん入学し、総勢30名以上の学生と各楽器の教員で演奏をいたします。
昨年度まではトランペットの学生がいなかったこともあり、自分の演奏について考えられていたのが、今年度入学した1年生と一緒に演奏することで、本来のアンサンブルのあるべき様々な角度から演奏について意識するようになりましたので、個人的にはそういった点がこれまでとはだいぶ違います。
古い話ですが僕が東京音大に入学したのは、かれこれ25年以上前の話で、その当時の器楽科、中でもトランペット専攻は、いわゆる昔の...まあ同じ年代以上の方ならご理解いただけると思いますが、そんな感じでした。
そこで最初に先輩から徹底されたひとつが「挨拶」。挨拶をするだけでなく、目を合わせて相手に聞こえるようにハッキリと。出会った人には先輩だけでなく同級生でも挨拶。挨拶しなかったり(それが意図的でなくても)、たとえ挨拶をしたとしても、それがゴニョゴニョ小さな声で聞こえなければ直接注意される。
こうした先輩方からの指導は当時は怖いと感じることもありましたが、でも挨拶をすることは音楽をする以前に人として当然なこと。こうした先輩から教えてもらえることはたくさんありましたが、常識知らずの僕にとってはどれも貴重なものでした。
話を戻しまして、現在の学生は恥ずかしいのか気づいていないのか怖いのかしたくないのかはわかりませんが、全員がしっかり挨拶ができるか、と言えばまだまだな感じがします。しかし、先ほどの25年前みたいなアプローチはダメだと思いますし(自分自身がやりたくない)、そもそもそうしたアプローチで接しても今の学生は納得しないのだ、ということを思い知らされていますし、本人たちもいろいろと考えているのこともあるわけで、こうした様々なことをどのように進めて、良い空間にしていけるかを模索する今年度の前期だったと振り返ります。
さて、今年の1年生にとってはこのホールで演奏することも、下野先生の指揮で本番を迎えることも初めてです。緊張もするし、もしかしたら怖いと感じるかもしれません。奏法面での不安や解決できないストレスもたくさんあるのはわかりますが、耳を開いてみんなでひとつの楽曲を作り上げている楽しさを体感する時間になってほしいと思っています。
僕も楽しく演奏するよう心がけたいと思います。
ちなみに本日の公演は事前予約制でございます。
荻原明(おぎわらあきら)
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