でも、音を出しているだけで楽しい、そんなに深く追求したくないという人も当然演奏する原理はあります。それは誰も咎めたり否定できません。
— 荻原明(Ogiwara,AKIRA) (@ogiwara_a) June 16, 2019
できることとできないことの線引きをある程度理解できるともっと楽しくなるでしょう。
こちらのツイートの「当然演奏する原理はあります」は間違いで、正しくは「権利はあります」です。すいません。
趣味でレッスンを受けている方の中にも吹奏楽やオーケストラに所属している方もいれば、完全に1人で楽しんでいる方もいらっしゃいます。よって、レッスンを受ける目的も様々です。
自分も含め、講師はついそのことを忘れてしまいがちで、自分が音大生のときに受けてきたレッスンこそがレッスンである、と、本気のレッスンを始めてしまう。もちろんそういうものを期待されている生徒さんも大勢いらっしゃいます。
しかし、そうでない方もいらっしゃるのだ、ということを忘れないようにしたいのです。
最近運動不足だから体を動かしたいな、と思ってジムに言ったら「1年後はホノルルマラソンに出場だ!完走だ!金メダルだ!」とか言われたら逃げますよね。
同様に、今持っているスキルで、自分が好きな曲を好きなように演奏するのも生徒さんの権利ですから、「やれ練習しろ」だの「アーバン全部やるぞ」とか言ってしまったら苦痛以外の何者でもないわけです。
講師はそこを見抜かなければなりません。
でも経験上、それはとても難しい。というのも、レッスンを始めた頃と、進めていくうちに生徒さんのモチベーションや生活環境が変わることも多々あります。一生懸命やっていたけど、仕事がとても忙しくなってこれまでのように練習時間が確保できなくなった。とか、その逆とか。
ですから日本中の音楽教室に趣味で通っている生徒さんにひとつお願いがあるのです。
どんなレッスンをしたいのか、ぜひ先生に率直に伝えてください。先生は常に一生懸命にレッスンをしてしまいます。でもその熱量が高すぎると辛いかもしれませんし、低すぎても面白くないかもしれません。だから、遠慮しないで言って欲しいのです。自分はどんなレッスンを受けたいのか、何を知りたいのか、どんな曲が演奏したいのか、どんなことをできるようになりたいのか、練習時間がどのくらい取れるのか。
きっとほとんどの講師は理解してくれるはずです。寝る時間を減らして練習してこい!なんて言う人は多分いません。
レッスンは楽しく、興味深く、そして長く続けることが大切です。ぜひ講師の先生と良い関係でいられるように生徒さんからも働きかけをしてください。
荻原明(おぎわらあきら)
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