プロの世界は通常、コンサート直前に多くても3日程度の合奏練習があって本番に臨むわけですが、音大の場合、本番に向けて春から合奏を積み重ねます。
もちろん、本番で演奏する作品以外もたくさん合わせました。それでもやはり合奏の回数はとても多く、それだけひとつひとつの作品を深く掘り下げて理解することができ、非常に勉強になります。
本日の本番に向けて2日前から下野先生によるホールリハーサルが始まりまして、これだけ合奏をしてきたにも関わらず、さらに音楽がまとまっていくことがとても楽しい。
いつも書いていることですが、今年度入学した1期生8人はいきなり大勢のプロ奏者に囲まれて、外囿先生、下野先生の合奏指導を受け、毎週合奏をするという、音大の中でもここまで恵まれた環境でスタートするところはないであろう状況で本日を迎えたわけです。こうした環境が今後どのような影響をもたらすのかは未知数ですが、少なくともこの数ヶ月で驚くほど成長しているのは毎週見ていても強く感じます。
ちょうど1週間前の合奏授業枠では「おさらい会」をしました。
その時にも感じたのが音色の良さ。音色はもちろん楽器を理解し、コントロールすることが重要ではありますが、それ以上に音に対するイメージの強さが大きく影響します。個人レッスンだけでなく、合奏で様々な「良い音」に包まれている環境が学生たちの音色に対するイメージにも(無意識だとしても)影響を与えているのだろうと思います。
なので、この吹奏楽アカデミーのサウンドはとにかく「美しい」と感じます。これは中で演奏していても実感します。
ぜひ本日、東京音大吹奏楽アカデミー専攻、開講初の演奏会にご来場ください。
場所は東京音楽大学池袋キャンパス内、A館100周年記念ホール、17:30開演(17:00開場)です。お待ちしております!
荻原明(おぎわらあきら)
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