ガイーヌの編曲

剣の舞(違)


先日の東京音大シンフォニックウインドアンサンブル特別公演で、自編曲の「ガイーヌ組曲」を演奏していただきました。このシンフォニックウインドアンサンブルは、上級生が中心になって演奏している吹奏楽団体で、通称「Aブラス」と呼ばれています。

大学の吹奏楽ですから、これは授業です。ほとんどの管打楽器の学生が参加していますが、授業ということもあって基本的に全曲全員参加。ですから、例えばトランペットが楽譜上3パートしかなくても、それぞれのパートを3,4名で担当しているといった感じです。


クラリネットなどは大勢でひとつのパートを担当することによって、よりシンフォニックな響きが得られるわけですが、金管楽器はそれではちょっともったいない。


この多人数吹奏楽の編成を生かした編曲ができないか、という津堅先生からのご要望もありましたので、そのようにさせていただきました。

例えばトランペットに関して言えば、こんな編成になっています(第1曲目ではない部分)。

まずほとんどの曲にピッコロトランペットというパートを置きました。ピッコロトランペットって上手に演奏すると、クラリネットの高音域と仲良くできるので、ラヴェルの「ボレロ」のようにトランペットセクションの中で高音域を担当しているのではなく、木管楽器高音と一緒に演奏することがほとんどです。

あとはA.リード先生の考え方でトランペット3、コルネット2で書きましたが、ただし(確か)全員フリューゲルホルンを持ち替えるように書いています。ですので、トランペットセクションは終始とっても忙しそうでした。ごめんね。


そして、オリジナルではチェロセクションが単旋律を担当している部分を、可能な限り大勢の楽器でユニゾンで演奏してもらうように書いたり、そうかと思えばオーケストラのオリジナルと同じようにクラリネット2名をオケパートを担当してもらうなど、同じ編成上で立場をいろいろ変えてもらうような楽譜の書き方をしています。


みんな何でもできちゃうので、ついやりたい放題になってしまい、いつもすいません。


この編曲は数年前の学内公演のために書かせていただいた楽譜なので、こうして外へ向けて再度演奏してくださったことに心から感謝申し上げます。津堅先生、ありがとうございました。

また、この無茶ぶりな編曲に付き合ってくださった学生のみなさん、ありがとうございました。




荻原明(おぎわらあきら)

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