吹奏楽と社会のこれからを考える(土屋和彦先生のバンド・ディレクション)

年内最後の吹奏楽アカデミー専攻の授業、バンド・ディレクションは玉川学園中学部の土屋和彦先生にお越しいただきました!


今回は「新しい時代に即した吹奏楽活動を一緒に考えましょう」というテーマで授業が進みました。


これまでにたくさんの吹奏楽指導者の先生にお越しいただき、どのような経緯で現在の吹奏楽部があるのかをお話ししてくださったことが多く、今回の土屋先生の、社会全体の未来に目を向けた上での吹奏楽のあり方について学んだのは初めてです。


例えば、「Society 5.0」。恥ずかしながら全然知らなかったのですが、内閣府のホームページに、これからの社会生活がどのようになるかを紹介しています。

また、アメリカでは多くの学校が利用しているsmartmusicというサービス。僕も以前から利用している楽譜浄書ソフトfinaleの会社、makemusicが提供しているのですが、これもまた存在は知っていましたが、内容までは知りませんでした。

膨大なデータベースにデジタル入力された様々な楽曲。全てのパート譜を表示することができて、音源を再生しながら外部入力で自分の楽器の音声をカラオケのように重ねると、カラオケ採点機能と同じような結果をリアルタイムで表示してくれます。


これが良いとか悪いとかそういうことではなく、これからの日本の音楽教育でもこうしたものが導入されていく可能性がある、ということを知ることができました。


こうした様々な未来について学習した後、社会と吹奏楽がどのように関わっていけるのかを考え、発表しました。

昭和から平成にかけての吹奏楽は、当たり前のようにどこの学校にも吹奏楽部がありましたが、少子化が進み、働き方が変わり、社会のあり方が変わり、学校吹奏楽部の存在も今までのようにはいかなくなりました。

吹奏楽アカデミーの1年生は、どちらかと言えばまだ、これまでの昭和から受け継いできた吹奏楽の影響の方が強いと思いますが、大学を卒業した、たった数年先はもうこれまでの常識が通用しなくなっていてもおかしくありません。

猛烈なスピードで変化する社会の中で、音楽教育、吹奏楽のあり方について考えるきっかけを与えてくださった土屋先生の授業に感謝です。


吹奏楽アカデミーのバンドディレクションはひとつひとつの授業が濃密で、まさに未来へ進む大切な燃料になっています。今回も学びの多い時間でした。


土屋先生、ありがとうございました!



荻原明(おぎわらあきら)



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