東京音大吹奏楽アカデミーは現在オンラインで授業を進めております。
先生方が資料を作ったり動画を作成してそれをネット上にアップして学生がそれをダウンロードして学び、レポート提出というパターンもありますが、では合奏授業はどうしているかと言うと、吹奏楽作品をアカデミー3名の指揮者講師の目線から指揮の仕方、演奏するにあたってのポイントなどを解説していただいております。
今回取り上げた作品はA.リード作曲「アルメニアンダンス・パート1」。講師の横山奏先生にお話していただきました。
ところで、音大の講師のほとんどは招聘されてその立場になるようですが、吹奏楽アカデミーの各楽器の講師に関しては、音大では(多分)珍しくオーディションによって決定しました。
実技審査に加えて、レッスン審査があり、その課題になった作品がアルメニアンダンス・パート1。以前から何度も演奏した作品ではありましたが、試験課題になったことでスコアをじっくりと読み、(とは言えトランペットパート中心に読み込む程度でしたが)、自分の中にすでにあるこの作品に対してのイメージや演奏と、指揮者目線での捉え方を照らし合わせていく感じがとても興味深かったです。
普通、指揮者の方とはリアルタイムでその作業をしていくので、指揮台にいらっしゃる指揮者の動きや表情、言葉などからそれを読み取るのですが、それが解説という形で聞けるというのはあまりないことです。この授業は結構面白い。
アルメニアンダンスはご存知の方も多いと思いますが作品の元になった歌や歌詞が存在していて、それをリード氏がひとつの作品に構築しています。その全ての作品の元になった楽譜と音源を見ながら(Zoomの共有機能はこういった時にとても便利です)、吹奏楽スコアと照らし合わせていきました。
これらのシンプルなメロディを自然な流れで重厚にオーケストレーションしていくリードさんってすごいな、とあらためて感じます。名作。
それにしても、やはり指揮者の方の脳は普通の人の何倍も働いている感じがします。早く横山先生の指揮で合奏したいです。今回はありがとうございました!
そして来週は小林恵子先生による「アルメニアンダンス・パート2」の解説です。次回も楽しみ。
荻原明(おぎわらあきら)
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