教本の使い方

東京音大吹奏楽アカデミーは秋学期(後期)より対面による授業に切り替わりました。その中の「バンドディレクション」という授業では現在、吹奏楽の合奏で使用されている教則本の教材研究が続いています。

それぞれの教材は一長一短であり、使用することによる効果も、きちんと理解してから使用する必要もあります。


これは吹奏楽の教本に限ったことではなく、トランペットの教本についても同様です。

書いてあるとおりに音を出すだけでは効果があまり期待できません。


その教本を作った人がどのような目的で、どのような結果を求めて書かれているのかを理解することが絶対に必要で、その上で自分は(バンドは)この教則本をなぜ使い、どのように使うのかを決めていなければなりません。

ただ、教則本は上達するために使用する資料ですから、きちんと目的を持っていれば教則本を書いた人が想定していなかった使い方をすることもアリだと思います。


バンドディレクションの授業では学生がひとり1曲ずつ作品を担当して、前に出て指導シミュレーションをしています。質問されて戸惑ってしまったり、そこまで深く考えていなかったりすることもありますがそれも今は良い経験でしょう。

大切なのは「自分がどうしたいか」を決めておくこと。これは指導も演奏も同じです。今後もたくさん学んで経験してほしいと思います。



荻原明(おぎわらあきら)



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