音楽のレッスンは課題が出るから続けられない、という話を耳にします

講師をしているプレスト音楽教室では、初回のレッスン時に、どんなレッスンでありたいか、どんな曲を演奏したいか(できるようになりたいか)、好きな曲やジャンルなどの質問をさせていただき、できる限り生徒さんの要望を汲み取れるよう、方針を固めていきます。


そう言えば以前、少々驚いた話を耳にしたことがありまして、それは完全に初心者の社会人の方がピアノのレッスンを受けていたけれど辞めてしまった話でした。その方は最初は楽しく意欲的にレッスンを受けていたけれど、仕事が忙しくなってしまうと出された課題がこなせないまま翌週のレッスンの日が近づいてくるストレスが辛くて教室を辞めてしまったと。


何に驚いたのか、と言いますと、世の中の音楽講師の方って、趣味でやっている社会人の方のレッスンでも課題を出すんだ!というところ。そりゃ酷じゃないか、と。


社会人で仕事している方は多くは平日に楽器を触れることすらできない人のほうが多いのは当然で、しかもほとんどの仕事は繁忙期があったりなかったりで波があるわけで、仮に毎週コンスタントにレッスンスケジュールを組んだところでそこに通うことすら大変なわけです。特に金管楽器は音を出せる場所を確保する、という第一関門を突破しなければならないのでそれも大変。

僕のトランペットクラスの生徒さんは月に1,2回のペースの方がほとんどですが、それですらお仕事が忙しくてキャンセルされ、他の日に移動の希望をされることも少なくありません。


課題が出されて、それをこなし続けられる人しか音楽のレッスンは受けられないのだ、ともし生徒さんが思って辞めてしまったら、誰もハッピーじゃないですね。残念すぎる。


課題を出すレッスン形式というのは、音大受験や音大生のレッスンです。...ああ、それでわかりました。音楽教室で趣味で通っている方にも課題を出してしまうのは、プロになるためのレッスンしか受けてこなかったからなのでしょう。「レッスンとはそういうもの」がこびりついてしまっているのだと思います。


ですから、僕は課題は出しません。一応、次やるところは指定しますし、「時間があったら見ておいてください」とは伝えます。あと、プレスト音楽教室は入会すると教室のスタジオが無料で使える金管楽器にとっては大変便利な制度があるので、「もしレッスン当日、時間に余裕があるようでしたら、早めに来て譜読みしてみてください」とはお話します。仮にギリギリ到着でウォームアップや音出しをしていなければ、レッスン時間を使ってそれをやってもらっても構いませんし、ウォームアップを確認するレッスンを最初に入れることもできます。


前回の続きがまったく譜読みができていない初見状態であっても「初見での譜読みはどのようにすると効率的か」「短時間でその楽譜を演奏できるようにするためには」などのお話に切り替えて、実践してもらうストーリーにチャンネルを変えれば良いだけの話。講師の技量が試されます。


ただ、課題や目標がまったくないと、レッスンに通う意味がなく、練習意欲も生まれにくいので、飽きて辞めてしまうかもいしれません。この線引きが非常に難しいので、僕自身も生徒さんとディスカッションをしつつ、試行錯誤しています。(なので、内部連絡ですが教室の生徒さんはその都度ご要望を遠慮なくおっしゃってください)


趣味で音楽のレッスンを受けていらっしゃる方の大半は「上達したい」だけでなく「楽しみたい」の気持ちが強いです。レッスンに通っている理由や目標は人それぞれですから、どんなレッスンを受けることで満足できるかをお互い歩み寄って決めて、そのつど調整していく、そんな流れが大切だと思っています。


という感じで講師をしているプレスト音楽教室では無料体験レッスン随時募集しておりますのでぜひいらしてください。詳しくは以下のリンク、教室のトランペットクラスページをご覧ください。そこから体験レッスンのお申し込みもできるようになっています。

初心者の方は備品の楽器もございますのでお気軽にどうぞ!



荻原明(おぎわらあきら)













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