東京音大吹奏楽アカデミーの授業のひとつ、バンド・ディレクション。毎回様々なテーマで吹奏楽、特に指導者のスキルを身に着けることを目的として内容を実施しております。
この授業の最も大きな特徴は、外部講師として吹奏楽指導者の方がいらしてくださることです。
今回は、「まゆみ先生の吹奏楽お悩み相談室」「部活動ですぐに使えるまゆみ先生のパワーUP! ゲーム29」などの著書でも有名な教育者、音楽指導者の緒方まゆみ先生に二週に渡って授業をしていただきました。
吹奏楽指導者として全国大会へ導いた実績はさることながら、中高の教諭として教育の現場にいらした様々な経験から、子どもたちの心理についても深く研究されている先生です。
今回の授業はこれまでとは大きく異なるものになりました。最も大きかったのが、
筋肉痛になったことです。
体を使って音楽に関わる様々な要素を掘り下げるリトミック的要素のあるゲームをたくさん行いました。
学生が体験して講師はそれを見守る、というパターンだったこれまでの授業とは違い、全員参加です。日頃、全然運動していない僕にとっては、足を伸ばして床に座ることすら危うくてダメダメでしたが、これだけ体を使うとなんだか気持ちがアクティブになり、気づいたら笑顔になっていました。
おかげで、このあとにトランペットの楽器別指導法の授業がありましたがテンション高いまま進めることができて感謝です。
今回行った中で「足とび」というのがありまして、足を伸ばして丸くなり、ひとりずつ順番にピアノの演奏に合わせながら足の上を飛んで一周するというゲームがあったのですが、まず足を伸ばせないのでそれだけでも辛くてですね、横断歩道を走って渡ると足をつってしまう僕にとってはかなりの難所だったわけですが、見事、
サックスの小串先生の足にケリを入れてしまいました...
本当に申し訳ありません
本当に申し訳ありません
ほんt...
そんな小串先生は素晴らしかったです。
中橋先生も頑張ってます。
学生のウサギのような軽快なジャンプを見て、自分も何とかしようと思いました。
2週目も残ったゲームをいくつかして(小串先生リクエストで2週に渡って「足飛び」をしましたが...怖かった...蹴らなかった...良かった...)
次に学生だけで合奏。「赤とんぼ」を使って作品を作るのですが、ここでもリトミックが効果を発揮します。
初見で演奏した時の「楽譜をなぞってる感」は、想定内でしたが、そのあと歌いながら体を自由に動かし、作品の歌詞に込められた意味を緒方先生に解説してもらった後の演奏の音楽的なこと。
音楽は体よりも前に心で演奏するもの、というのは常に僕自身が意識していることですが、客観的に演奏を聴いていてもそれがわかります。言葉で伝えることだけでは部活動の指導現場では理解してもらえないことも多いですから、こういった様々な角度からのアプローチで、難しいことをいかに簡単に伝えられるか、というスキルは非常に勉強になりました。
子どもたちに音楽の指導をする、といった範疇を超えた教育全般のあり方について深く学ぶことができた貴重な時間でした。緒方先生の最後にお話してくださった「生きてこそ、音楽」にはとても感動しました。とにかく生きる。生きてこそ人生ですね。
小学校の頃の先生は、こんな感じでいろんなお話をしてくださっていたような気がするな、とずっとずっと昔の、まだ走っても足をつるなんてことがない時代の記憶が蘇りました。
緒方まゆみ先生、ありがとうございました!
荻原明(おぎわらあきら)
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