東京音大吹奏楽アカデミー専攻は将来、吹奏楽指導者として活躍できるスキルを身につけることが目的のひとつであり、「楽器別指導法」という授業では各楽器の講師が順番に自身の専門楽器についての解説をし、知識を得ることを目的としています。
今回、この授業のトランペットの番がまわってきました。
これまでの授業で担当されていた先生方のお話を参考にさせていただき、トランペットはどのように解説すればわかりやすいか考え続ていました。幸い、夏休みがあったのでその間に資料を作ることができて助かりました。
この授業でお話するのはトランペットに関する最もベーシックな内容で、これまでにも音楽教室のレッスンや講習会でこうしたお話は結構してきたため、資料をまとめる時間はかかりましたが、内容としてはすでに決まっている感じでした。しかし、
やっぱり緊張します。
毎週顔を見ている学生たちではあっても、大学で授業をする、というのはやはり少し勝手が違います。しかしありがたいことに第2回目(各楽器2週または3週に渡って授業をします)の授業前にあったバンドディレクションのゲスト講師としていらしてくださったのが吹奏楽指導者、教育者の緒方まゆみ先生で、体を元気にたくさん動かすリトミック的な内容の実践だったため、心身活性化状態で楽器別指導法に入ることができ、助かりました。緒方先生の授業に関しては後日こちらのブログでも紹介させていただきます。
指導法の授業では楽器の各部分の名称や、音が出る原理、音の変化する原理とその方法、トランペット以外のトランペット奏者が用いる楽器、ミュートについてを第1回目で解説。第2回目では実際にバルブオイルを注して音を出すためのセッティングからセッティングのルーティン、タンギング、簡単な音域変化(リップスラー)、片付け方と、指導者として活動するにあたって伝えたかったことなどをお話しました。
やはり音大生、体の使い方や知識の理解と吸収力の高さは素晴らしいです。この学年のほとんどは木管楽器なのに、みんな結構簡単に音を出せたし、多くの人がほんの少しの説明だけでリップスラーなど音域変化ができてしまう。
自身が演奏できるスキルを持つことも大切ではありますが、最も重要なのは楽器に対しての知識を持って指導現場にいること。ぜひ今回お話したことを忘れず、正しい知識を持った指導者になって欲しいと願います。
とても楽しい時間でした。
荻原明(おぎわらあきら)
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