東京音大吹奏楽アカデミー専攻では、3年次より指揮法の授業があります。
合奏授業を担当してくださっている下野竜也先生いわく、1年生の時から指揮は学んだほうが良い、とおっしゃて、なんと授業枠と関係なく特別に時間を設けてレッスンをしてくださっております。すごい。確かに、吹奏楽指導者になることも想定した専攻ですから、指揮を振るスキルは絶対に必要です。
ちなみに、前回の様子もブログに書いております。
前回は腕の使い方について重点的に教えてくださり、今回は実際に曲を使った実践でした。
ピアノを習った方ならきっと誰もが一度は演奏したことがあると思われるクーラウ作曲ソナチネが教材です。ソナチネ曲集の1曲目。
ピアニストさんは下野先生が直々にお呼びした作曲家の中原達彦さん。
学生がひとりずつ指揮台の上がり、ピアニストさんに向けて指揮をする。もうこれだけで緊張ですよね。
指揮に100%合わせて演奏してくださるので、振り方によって同じ作品とは思えない表現の違いを、指揮をしている学生本人が最も痛感することになりました。
短いながらも展開の早いこの作品、指揮をするのはとても難しいと思いますし、指揮の経験がほとんどないであろう学生のみんなにとってはハードルの高い要求だったかもしれませんが、それ故に学べることも、指揮の難しさも楽しかもたくさん経験できたように感じます。
レッスンでは、様々なアドバイスをひとりひとりにしてくださり、中でも僕が印象深かったのは、「言葉よりも指揮と表情で伝えられる指揮者になってほしい」「この指揮者(指導者)が今日、来てくださるのが楽しみだ!と吹奏楽部員に思ってもらえる人間性、雰囲気作りは大切」というお話。
他にも技術的、音楽的様々なお話や方法を教えてくださいました。
第一線で活躍されている指揮者から直接レッスンを受けられるのは、なんと貴重なことか。
いつも言っていますが、吹奏楽アカデミーの授業はどれを取っても学生だけでなく講師も大いに勉強になる貴重な時間です。
今回もありがとうございました!
下野先生指揮による吹奏楽アカデミー専攻、秋学期修了演奏会は12月11日(水)です。ぜひご来場ください!
荻原明(おぎわらあきら)
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