ユーフォニアムを吹いてみました(東京音大吹奏楽アカデミー)

吹奏楽アカデミーの授業のひとつ、楽器別指導法。

吹奏楽で使われる楽器すべての構造や扱い方、そして実践的に演奏し、学ぶことを目的としている授業です。


今回は講師の川野聡子先生によるユーフォニアムの回です。


初回はユーフォニアム奏者が演奏する様々な楽器を実際に見せていただきました。

とは言うものの、形状が大変似ていて、どれがどれだか...。多分これがドイツ式のバリトン...だったような。間違ってたらごめんなさい。小さいテューバみたいな楽器でした。(この先も、アバウトな楽器紹介が続きます。間違っていたら教えてください)


比べるとよくわかります。あらカワイイ。

テューバの木村先生に持ってもらうと、もっとよくわかります。

そしてこちらがイギリス式のバリトン。英国式金管バンドで使われているやつです。

これがカイザーバリトンと言うらしいです。バリトン皇帝。名前からしてドイツの楽器。詳しくはわかりませんが、ホルンの人が持ち替えるワーグナーテューバに近いものではないか、と。


そして最も興味深かったのがこちら。Es管のバリトン。

Esバリトンは英国式金管バンドにもパートは存在せず、アルトホルンという楽器と同じ音域を持っているようで、したがって用途がないのだそうです。言うならばユーフォニアム奏者がマウスピースのサイズを変えることなく吹けるアルトホルンという感じなのでしょうか。

非常に珍しい楽器だそうです。

ホルンの石川先生が、なぜか自分のマウスピースで吹いていました。

あと、これは個人的には馴染み深いバストランペット。

名前にトランペットが入っているためにトランペットの人が使うと思われがちですが、マウスピースはユーフォニアムやトロンボーン奏者が使うサイズです。

ほぼ毎年東京音大トランペット専攻が中心となって開催している自主公演の大編成を編曲させてもらっていますが、その中にバストランペットが入っています。

このバストランペットの特性をどうやったら最も活かせるのかいつも悩んでいます。未だ答えは出ず。

そして自分のマウスピースで何でも吹く石川先生。


そんな感じで第1回目はユーフォニアムの仲間をたくさん紹介していただき、またメンテナンス備品や楽器の構造の違いについても学びました。


第2回目は実際に全員が楽器に触れて音を出してみました。

はい楽しそう。

楽器別指導法は、いろいろな楽器を体験できる楽しさが魅力のひとつです。

いつも演奏している姿を見ているはずなのに、実際に自分が持ってみると意外にどう扱えばよいのかわからないのです。やってみなくちゃわからないを学べるのはとても素晴らしいことです。構え方によって体の機能性が変わってしまうことを体感できれば、指導先でも的確なアドバイスができますね。

それぞれ音の出し方や音域変化を確認し、数十分練習したところで、最後になんと「ふるさと」を2重奏でチャレンジするというところまでいきました。そして演奏できてしまう(今年度のアカデミー1年生は8人中、金管1名です)。


アカデミーの学生は勘が良く、柔軟性があるだと思いますが、何の楽器でも演奏できてしまうのです。



ということで、木管楽器からスタートした楽器別指導法もそろそろ大詰めです。残るはホルンと打楽器。最後までしっかり学んでいきたいと思います(自分も)。


それにしても今回楽器がたくさんあったので久しぶりにユーフォニアムを吹いてみましたが、重いし音鳴らないし、口の周りが変な感じになりました。同じ金管でもやっぱり全然違いますね。

打楽器の平子先生、素敵です!




荻原明(おぎわらあきら)

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