初心者のレッスン

先日このブログで、僕が講師をしているプレスト音楽教室のトランペットクラスは奏法に悩みを持った経験者の方が多い、と書きました。


その過去記事はこちら↓

しかし、これまで一度もトランペットに触れたことなくレッスンを始められた方も、もちろんたくさんいらっしゃいます。


他にも小学生の時に少しやっていたけど数十年ぶりに吹いてみたくなったとか、面白いところでは「夢で自分がトランペットを吹いていたから」というきっかけで始めたお子さんがいらしたこともあります。なんかすごい。


さて、そうしたいわゆる初心者の方の最も大きな壁は、「感覚的に身につける時間の確保」です。

例えばトランペットを始めるきっかけとして最も多い吹奏楽部への入部。部活動だと半強制的に毎日のように楽器に触れるし、どのくらい演奏できるか、という自身のレベルと関係なく定期的に人様の前で演奏を披露することになります。この経験がやはりレベルアップの源になっている。

ただ、残念ながらレベルアップと言っても、教える人や環境によって間違った方向性の教わり方をしたり(中学生の時の僕がそうでした)、非常に遠回りをした練習をしているところもあります。

一方で、トランペットをレッスンから始めると、特に大人の場合は部活動のように毎日楽器に触れることも困難で、ヘタするとレッスンの時くらいしか楽器に触れられない、という方も結構いらっしゃいます。それでもできるだけトランペットが楽しめるようにレッスンをしようとは思うのですが、何せまず音が出ないと進められないわけです。


これがピアノだったら、とりあえず鍵盤を押しさえすれば音が出るのですが...言うならばこれは粘土がすでにあるから自由に形成するところからスタートできるわけですが...トランペットの場合はその粘土を自らの手で作り出せないと形成も何もあったものじゃないわけです。


そのためには正しい理論や方法はもちろんなのですが、それを感覚的に身につける時間が絶対に必要なのです。

実際、レッスン時間以外で楽器にどれくらい触れることができているか、これが進捗状況に大きな差として出ていることを感じます。レッスン回数ではないのです。


とは言え、時間差はあれどレッスンにいらしているみなさん少しずつ音が出せるようになっていますし、感覚を掴めたのか、突然上達される方もいらっしゃいます。


僕はそのための土台作りや進むべき方向性しか伝えることができず、結局は本人が歩むことでしかステップアップはできません。音が出てしまえばその先は楽しいので、諦めないで、飽きないで欲しいと願うばかりです。


レッスンに関しては僕のサイトにも詳しく書いてあります。ぜひご覧ください。


荻原明(おぎわらあきら)

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