東京音大吹奏楽アカデミー専攻「楽器別指導法」

東京音大吹奏楽アカデミーの授業に「楽器別指導法」という授業があります。

吹奏楽アカデミー専攻は、器楽専攻に最も多い「プレイヤーを目指す」という人ももちろんですが、それだけでなく、吹奏楽に多角的に関われる知識と経験を持った人材を育て、今後社会に出たときにそれを活かせるようにと考えられています。


要するに吹奏楽指導にめっちゃ長けている専門楽器もバリバリ演奏できる人、ということ。


そうなんですよね。正直、これまでの吹奏楽の指導をしているほとんどの演奏家は、何かしらの楽器を専門に学んだ人が、様々な楽器の指導をしているわけであって、僕も言ってしまえばトランペット以外の楽器はそれほど詳しくありません。

オーボエのリードを並べられて、どれが良いリードか、なんてわかりません。いや、その前に組み立て方も知りません。というか1回しか吹いたことありません(音出ませんでした)。


本当は吹奏楽に関わる全ての楽器の知識があり、簡単なメロディくらいは演奏できるレベルであることは、吹奏楽の全体を指導する人にとって大切なことです。


そこで、この「楽器別指導法」という授業があります。吹奏楽アカデミーにはすべての楽器に講師がおりますので、ひとりずつ専門楽器についてのレクチャーをします。楽器の構造や組み立て方、音の出し方や運指、メンテナンスの仕方など。


最初は准教授で作曲家の中橋愛生先生による木管楽器総論があり、次にファゴットの中川先生による講義が始まりました。想定通り、知らないことだらけです。


それぞれの楽器について2回(以上)に渡って解説をして、一年間で全楽器の知識を得ます。中川先生の授業は初回がファゴットの歴史、そして2回目は実際に組み立てて音を出し、正しく片付けるといった扱い方全般について全員が実践しました。


この授業は個人的にも大変興味深く、編曲をする上でも勉強になりますので毎回聴講させてもらっています。


トランペットの出番は9月なのでもう少し先ですが、どんな話をしようか今から考えておきたいと思います。



吹奏楽アカデミーの他の授業についてもブログを書きましたのでぜひご覧ください。




荻原明(おぎわらあきら)

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