完成させてから合奏へ( #今朝の一言_ラッパの吹き方 )

最初の合奏をする前の譜読みは、曲を完成させるつもりで進めることが大切です。

最も不安になるのはテンポだと思います。指揮者がどのようなテンポを示すか、事前にはわからないことが多いのですが、それはそれとして、可能性をいくつか考えてあらかじめ演奏できるようにしておくわけです。

全体的なテンポもそうですが、リタルダンドやフェルマータに関しても、「こんな感じになるかもしれない」「こういう可能性も考えられるなあ」とイメージして、いくつものパターンを演奏してみます。


最終的に「暫定の完成版」を自分なりに作っておいて、合奏に参加し、それを元にしっかりと主張した演奏を心がけてみましょう。


ただし、最初の合奏は「指揮者はこの場面はどんな感じをイメージしているのだろう」と指揮の動きや表情、アプローチなどを見逃さないようにすることが大切です。

それだけでなく、他の奏者はどのように演奏しようとしているのかをしっかり耳で捉えることも大切なので、最初の合奏は情報が錯綜している状態に必ずなります。

「軽めのリタルダンドをイメージしていたけれど、指揮者は結構たっぷりとしたリタルダンドを作ろうとしているのか、なるほど理解した!」みたいな感じです。


しかしそうしている間にも音楽は進んでいくわけですから、その時点で合わせることはもうできません。ずれてしまったものはしかたがないので、最初の合奏では様々な方向性を持った演奏が混在する瞬間があっても良いと僕は感じています。


ただ、2回目の合わせでは(同じ箇所、一度やってみよう、の時も)、そこに全員が照準を合わせていけるように努力します。


もちろんこれは理想の話です。しかし、こんな目標を持って全員が合奏に参加すると、楽曲の完成は早くなると思いますし、もっとクオリティを上げる時間ができます。



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荻原明(おぎわらあきら)

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